ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「デビルサバイバー2」

 ポータル2が思ったより素早く思ってしまいそうでやばい、と思ったぼくは、ポータル2と趣の違うものを、という事で「デビルサバイバー2」を買ってきたのでした。
 ですが、なんかプレイしてたらこれまた8月が終わる前にクリアしてしまい、もうこうなったら周回プレイで今月を突っ走るしかないと思ったのでした。


 悪魔を使役して戦う「女神転生メガテンシリーズ」でお馴染みアトラスの、これまた悪魔を使役して戦うシミュレーションRPGの2作目。
 2周クリアをしたが、見てないエンドがあるし、隠しボスも放置しているので、あと数周はすると思うがここらで一旦の感想を。

 はてなダイアリーを始めて、書いた記事がいきなり2本連続2作目の作品になった事が少し気になったけど、一時は10本くらい連続で続編タイトルのRPGばっかりやってたし、そんな人は日本には山ほどいるだろうな、と思ったらどうでもよくなりました。あと、一頃、いつ何やってるか聞いても無双シリーズしかやってない感じの人いたけど、ずっとソリティアやってるくらいやばい気がする*1


 ざくっとしたゲーム内容。
 ジャンルはシミュレーションRPG。タクティクスオウガやらサモンナイトやらディスガイアやらまーなんかそんなんと同じ系統。
 ごく普通の高校生である主人公たちの日常が、大都市を襲った地震と、時を同じく現れた悪魔によってしっちゃかめっちゃかになり、滅亡まで7日間という日本を舞台に悪魔を使役して変な侵略者や悪魔たちと、生き残りを賭けて戦うことになる。2作目ではあるものの、特に前作と話の繋がりはない。
 このゲームが他のシミュレーションRPGと少し違うのは、一つのユニットが小隊単位になっており、敵ユニットに攻撃を仕掛けると最大で3vs3のコマンド選択式の戦闘が開始されるところ。1ユニットは人間キャラ1人+悪魔2体で編成する形になっており、悪魔は戦闘開始後もストックから召喚によって入れ替えが可能になっている。
 コマンド選択式の戦闘は味方・敵それぞれ入り乱れて速さの順で1ターンのみ行動出来るが、敵の弱点を突いたりすることでエクストラターンと呼ばれる追加行動が可能になる。
 また、悪魔には種族がありそれぞれ種族ごとに固有のスキルを所持している。攻撃射程を伸ばしたり、味方ユニットと自ユニットの位置を入れ替えたり、と様々な効果があり、使い方、組み合わせ方次第で大きな効果を期待出来る。
 上記の仕様によって、ユニット編成パターンと、1回に仕掛ける攻撃のパターンがかなり多岐に渡り、非常に戦略性の高い内容になっている、と思う。


 基本的なシステムは前作で完成されていたため、今作では、イベントの増大、細かな部分での調整や追加の便利機能、そして、ゲームの肝である悪魔をこれでもか!と増やす方向でパワーアップしている。

 ぼくは前作もプレイ済のため、前作であった主な不満点を書くと、
 1. 使用出来る悪魔の数が少ないため、それなりに合体を試すと初回プレイから全ての悪魔を作成する結果になり、進行の局面ごとで使用する悪魔に結局余り幅がない。
 2. マルチエンディングになっていたが、その分岐条件が攻略サイト・攻略本を見ないと狙うのが難しい。
 というもの。

 今作では上記の2点は完全に解決していると言って良い。
 1の問題は単純に悪魔の数を倍増させた事で、1回のプレイでは全ての悪魔を作り切ることはなかなか出来なくなり(出来ないこともないがえげつなく辛い)、選択肢が増えた事で解消された。
 2の問題は「縁システム」というシステムで、仲間との友好度が視認出来るようになっており、どのキャラと仲が良いかが解るようになっている。どのキャラと仲が良いか、によって、ほとんどの大分岐が決まるため、任意にコントロール出来る仕組みになっている。

 一作目の時点でも多少の問題点はありつつも、食傷気味だったり、変に奇を衒ってひねくりまわしただけのシミュレーションRPGが多くね?と感じていた自分にとっては十分面白い作品だったので、主な問題が解決した事で完璧なゲームになっているのでは?ってな案配。


 ただ、正直、完璧か、と言うとですね、ほんとに個人的な好みの話の部分もあるのだけど、色々細かいところで惜しい感じもしたんですよ。
 物語とか設定の部分の話なんで、ほんとに好みの範疇になると思うけれども。

 ということで以下は、具体的にその部分を挙げてみたい*2


 全体的にパワーアップを図る形で制作されたっぽいこのゲーム。物語の規模も前作を踏襲しつつパワーアップさせている。

 パワーアップポイントを列記していく。
 まず先にも書いた使役可能な悪魔の増加。友好度がわかる縁システム。

 他には「死に顔動画」という、友人の死の瞬間が前もって送信されて来る謎ポータルサービスがある。これは一種の「予告機能」となっているため、対応することでその予告されたキャラの死は回避可能だが、逆に言えば、無視してイベントを進める事で、予告されたキャラを殺す事も可能になっている。
 前作でも、選択肢によって味方の死をコントロール出来たが、より解りやすく、ダイレクトに味方の死をコントロール出来るようになっている。

 敵もパワーアップ(?)している。
 前作は悪魔と、人間たちが主な敵だったが、今作では「セプテントリオン」という名の某沈没船ゲームを彷彿とさせる謎の存在が主人公たちの前に立ちはだかる。

 敵がパワーアップすれば舞台もパワーアップ。
 前作では東京のみだった舞台は、日本の各所主要都市まで広がり、ロケーションも増大していいる。東京の有名どころを模したマップだけでなく、大阪、名古屋なども登場。

 舞台が増えれば自然とイベントも増大。高密度で様々なイベント存在し、状況によって分岐する会話も含めると相当数に上る。
 今シリーズはイベントをこなす毎に時間が経過していくため、全てをイベントを見尽くすには何周もする必要がある。
 ほんとにこいつぁパワーアップ尽くめだな!!


 けどこのパワーアップ、主に舞台のパワーアップが問題だったりするのだ。


 まず物語が派手に展開するようになった一方、ベースになる「7日間のサバイバル」という部分は同じまま。この点は「デビルサバイバー」というタイトルを冠する意味にも関わって来るため、多少はしょうがないと思うが、その煽りをもろに食らって展開の速度がむちゃくちゃに速い。
 とにかく、一日に起こる出来事の分量が異常に高密度過ぎる。いくら極限状況を生き延びるゲームとは言え、朝東京から大阪に出発して人で出会ってすったもんだして、その上情報を集めてボスを複数倒してその日のうちに直帰するとか展開が早過ぎやしないだろうか。イベントの連続過ぎるって意味の極限状況で死ぬぞおまえら。

 さらに、イベントの大半が人間関係に焦点を絞られ、前作ではテイストの重要な一要素だった災害シミュレート部分が相当ばっさり切られている。
 災害シミュレートの要素は日常が崩壊していく様に(雰囲気程度とは言え)それなりのリアリティ*3を持たせる要素として、重要なポイントと思っていた。それが、濃密過ぎるイベントのテンポでただでさえリアリティが薄くなっているところに加え、日常の崩壊していく様まで薄口になってしまい、結果的に終末感より活劇感が強くなっている。
 これが良い!という人ももちろんいるとは思うけど、自分には結構きつかった。
 いや、ほんと好みの問題で申し訳ないんだけど。

 リアリティの希薄さ、という意味では、序盤から登場する組織「ジプス」の存在もでかい。
 何というか、この組織が出てきたことで、このゲームが「地球防衛軍と宇宙怪獣の戦い」になっているのだ。
 おそらく順序が逆で、この組織は、「全国を舞台にして、話を派手にする為」に用意されたと思うのだが、組織の成り立ちはともかく、活動内容や設備関係などが特に細かい説明もなくとにかく派手で、表立って動くわ、めちゃくちゃに独裁色が強い、というトンデモ組織なのだ。前作にあった宗教組織「翔門会」もトンデモなのだが、あちらはアングラな活動をしていたし、例えれば仮面ライダーのショッカーに近い感じで、活動内容も地道なところがあった。その分身近な恐怖をご提供。一方のジプスはほとんど国家レベル以上の規模戦力。政府の機関と言っても政府は影も形も出てこないし、やってる事も地球防衛軍に近い。

 っつーかね、オブラートに包まず言えば、まんまエヴァ過ぎ。
 主な敵=セプテントリオン=使徒だろ。
 別にパクりだ!とか言いたいわけではないけど、大筋がそのまま過ぎる気がする。

 物語の雰囲気も前作より全体にお気楽明るめな感じ。
 前作はドロドロした人間交差点が発生したが、今作では皆無に近い。全体に情念全開のキャラはロナウドくらいのもの。
 人死にはあるが基本的に死に顔動画によって回避が容易なため、悲惨なイベントを見る頻度も自然少なくなる。前作との差別化を計ったと思われるが、殺伐とした終末感は薄れてしまった。


 エヴァに似てるとか似てないとか、それはこの際どうでも良い。
 上記、リアリティの希薄さや、殺伐とした終末感が失われた事の何が問題なのかと言うと、せっかくの「極限状況におけるサバイバル」というテーマが(2作目にして既に)破綻しているんじゃねーの?という話なのだ。
 生き残りを賭けた戦いというものには、いつ死ぬが解らない、という緊張感が含まれていて、それは、どちらかと言うと、派手でダイナミックな事ではなく、小さく、しかし鋭利な問題であると思う。確かに、ゲーム中は次から次へと極限状況が発生しているが、1作目に比べて焦燥感を煽られる内容でなく、どこか「主人公たち以外の人間に起こっている出来事」という雰囲気が抜けきらなかった。それじゃ、1作目と同じ出だしを踏襲する意味が、単なる前作のリソース活用にしかならんのではないか、という事なのだ。


 一方で、悪魔の大幅な増加は良かったと思う。
 ゲームクリアするレベル以上の悪魔となってくると、見た目と属性・種族の違いくらいになってくるものの、それはともかく、かなり合体も編成も楽しくなった。
 種族固有スキルも新しいものが登場してより戦闘を激しくしているし、ゲーム性が柔軟になった一方で難易度そのものはそれほど大きく変わっていない、と思う。隠しボスは未だ未討伐だし、加えて、自分は戦略・戦術メインではなく、面倒になると突如ごり押し混ぜで進むところがあるため、バランスブレイクを起こすほどの攻略法を発見するほどやりこんでいるわけじゃないもんで、実のところめっちゃ簡単になってるかも知れないけど、自分のプレイではわからんかったし。
 あ、でもフリーバトルはもう少しレベルに合わせて敵悪魔のレベル段階上げて欲しかった。クリア直前でより高位の悪魔が見たくなってレベル上げした際きついきつい・・・。


 と言うことで前作よりゲームシステムだけなら密度は充実しているものの、物語部分については個人的には美味しかったテイスト部分も失われてしまった。
 そもそもゲームとしての良さの軸足が完全にシステム部分に比重がよっているところがあるので、ある程度しょうがないとは思うものの、やっぱり「サバイバー」ってタイトルに入ってるわけだし。そのあたりもシステムとしてより昇華、あるいは、いっそ割り切って形骸化上等で次作*4を期待したい。

*1: ソリティアのプレイ頻度でその人の鬱度合いが測れます

*2: 結局問題点指摘のレビューって解決策をはっきり提示しないうちはただの「愚痴」でしかないんだけどこうして「愚痴」の方がずらずら書けると凹む

*3: 基準点をどこに設定するかでコロコロ変わる相対的な言葉の代表選手であり、中学生のリアリティは多分ヤンマガ・ヤンサン辺りで出来てる

*4: アトラスのゲームはここ数年2作目以降=徹底省力化が目立つので、もうクソなリメイクはどうでも良いとして、ナンバリング新規タイトルにまで「寄付」やら「お布施」とか言われたらほんともう・・・って想像したらもう言われてんじゃねーのって事に気付いたので絶対検索して調べない事を決めた。今決めた