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ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」ネタバレなし

感想 ダンガンロンパ アドベンチャー おすすめゲーム

 9月になった途端、ちょっと涼しい時があったからって「もう残暑」とか言ってたらいきなりまた暑くなったりするから、余裕こいてんじゃないよ。俺です。

 「ペルソナ4アルティメットマヨナカリーナ」をやったりやらなかったり、3DSLLで「ルーンファクトリー4」をちまちま遊んだり、相変わらず、ゲーム漬け。

プレイ状況

 先日、ゆっくり進行でプレイしていた「スーパーダンガンロンパ2」のメインシナリオをクリアしたので、感想でも書こうと思う。
 おまけの方はおまけの方で、余韻に浸りつつ、ゆっくり遊んで行こうと思う。

 クリア状況は、メインシナリオを全チャプタークリア。
 おまけモードのだんがんアイランドはプレイ中。
 希望のカケラコンプリートは、8人くらい。

 ゲームの性質上、一作目の感想もざっくり書いたら、また滅茶苦茶長い感想文になった。


さよなら絶望学園

 いつも通り、ゲームの概要から。

 「スーパーダンガンロンパ2さよなら絶望学園」は「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」から連なる「ダンガンロンパシリーズ」の2作目にあたる。

 初代ダンガンロンパは、発売当時こそひっそりとしたリリースだったのものの、流行の「デスゲーム」な状況設定、濃いキャラクター、ドラえもんの声優で有名な大山のぶ代さんがえげつないキャラクターを演じる、などの要素が、口コミで伝わり、徐々に売れ行きを伸ばしていった、という印象がある。

 自分個人の話をすると、発売当初は正直、全く気になるタイトルではなかった。
 テキストベースの推理ゲームにアクション要素を入れたシステム、という概要は少し気になったが、普通に考えて、推理要素とアクション要素は噛み合わせが滅法良くない。奇策に走っただけの雰囲気を感じて、内容をよくよく調べもせず、パッケージの情報だけで完全にスルーしていた。
 まぁ、もう少しちゃんと見ればドラえもん以来に大山のぶ代さんがクレジットされているってだけで「マジかよ、何してんののぶ代」と、勢いを馴れ馴れしさに変換しながら、パッケージ裏を眺めながら、自動的にレジに向かっていた可能性は高いが、とにかく、その時は気付かなかった。

 なんにせよ、初代ダンガンロンパは、発売後、しらばくしてからユーザー間の口コミで徐々にタイトルが売れていく、という、ゲームに限らず創作物にとっては、最高に理想的で、最近ではお目にかかることが少ない稀有な売れ方をする事が出来た幸福なゲームとなった。

いきなりぶッちぎった初代ダンガンロンパ

 では、一作目の初代ダンガンロンパとはどういうゲームだったのか。

 結論から言えば、かなり変なゲームであり、かなり無茶苦茶で尖っていて、そして、今時考えられないほど情熱的で魅力的で、ぶっちぎったゲームだった。

 そんな風にざっくり言われてもわからんわ、という話だと思うので、もう少し細かく説明する。

まずは、簡単なあらすじ。

 超高校級と呼ばれるほど破格の才能を持った人物ばかりを集める希望ヶ峰学園。
 そんな学校に推薦から「超高校級の幸運」の持ち主として、入学することになった、平凡な主人公「苗木誠」は、入学当日、校門をくぐった直後、謎の眩暈に襲われる。
 校舎内で目を覚ました苗木は、自分を含めた新入生15人全員が、学園内に幽閉された状態になっていると知る。
 そこへ学園長の名乗る謎の存在「モノクマ」が登場、主人公たちが学園を出るには卒業するしかなく、そのためには「他の生徒を殺す」必要があると告げる。

 こうして、外界から隔絶された学園内で、次々に発生する殺人事件を、プレイヤーは主人公苗木くんとなって、解決していくことになる。

最大のウリ、学級裁判

 殺人事件が発生すると、捜査パートで、事件の手がかりを集めることとなり、すべての手かがりを集めると、事件の犯人を究明するための学級裁判パートに入る。

 ダンガンロンパ最大のウリが、犯人を究明する際の学級裁判パートだ。
 このパートは複数のゲームモードで推理を繰り広げることになるのだが、そのほとんどに制限時間やアクション性が存在する。
 中でも、学級裁判の中心となる「ノンストップ議論」では、各キャラクターの思い思いの発言が、字幕のように画面中を流れていくのだが、流れる発言中、矛盾を孕んだ発言を探し、コトダマと呼ばれるキーワードをぶつけ、矛盾の論破を行うことで、議論を先に進めていく。
 発言にコトダマをぶつけるには、照準で発言を狙って撃つ必要があり、このアクション性が、タイトルにもなっている通り「ダンガンロンパ」な訳だ。

奇妙でとてつもない熱量のゲーム

 アクション要素をもった学級裁判パートから「ハイスピード推理アクション」を名乗っているわけだが、この時点で相当変なゲームだと思う。
 というのも、落ち着いて考える=推理要素と、激しく反射神経が要求される=アクション要素は、相反する、とまでは言わないものの、相性のよろしくない組み合わせとしか思えないからだ。
 しかし、このダンガンロンパをプレイすると、推理とアクションの要素が奇妙なまでにマッチしている。
 マッチしているどころか、勝手に流れる議論の中、目当ての発言をコトダマで狙い撃ち抜く、という、論理とタイミングの快感は、他のアドベンチャーゲームでは得られないものがある。


 そうした学級裁判パートの変な爽快感を支えているのが、美術、演出、お話それぞれの異常な熱量だ。

 デッサン系orアニメ寄りのキャラデザインが多い中、余り見ないタイプ=マンガチックで尖ったキャラクターデザイン。

 超高校級というだけあって、矢鱈に特徴のはっきりした、異常に濃いキャラクターたちと、大山のぶ代ドラえもん声で悪趣味なことを言いまくるモノクマ。

 希望と絶望を軸に据えた、状況、価値観の反転、どんでん返しの目まぐるしい物語展開。

 2.5D演出と称される、紙芝居調の独特な表現。

 これら、どれもが特盛で大盤振る舞いされている。

 濃いキャラクター達を演じる声優は有名どころのオンパレードで、途轍もなく豪華だし、通常会話時のバストアップグラフィックは、一本道のアドベンチャーゲームとしては、ちょっとないくらいの量。
 背景のパターンも、学園という閉鎖状況にも関わらず、ステージごとに持たせたテーマやパンチの効いた美術で、ユーザーを簡単には飽きさせないよう工夫されている。
 推理ゲームとしても、トリックパターンがなかなか豊富で、学級裁判の議論の中、真相へと導くやり取りも鮮やか。終盤、多少、回りくどい感は否めないものの、描写は丁寧で粗雑な印象はない。
 物語のボリュームも量感があり、一本道である事から、リプレイ性は低いものの、その分、濃厚なやり取りが展開される。CEROってどこ行ったん?というくらいに容赦のない描写が展開される。
 あと、高田雅史さんの音楽が超絶格好良い。聴いてるとシルバー事件やりたくなる。

一作目と思えなかった

 プレイしていて始終感じたのは「とてもじゃないが、オリジナルタイトルの第一作とは思えない」という事だ。

 確かに、純粋にゲームとして整合性が取れた作品か、と問われると、全然そういうゲームではない。
 設定は荒唐無稽だし、えげつないグロもある。
 核になるゲームシステムは、独特の魅力があるものの、別ベクトルのジャンルを強引に合わせている、と言ってしまえばそういう内容なため、推理に集中したい人にとってアクション要素が邪魔で・・・というような状況を容易に引き起こす。特に、学級裁判時終盤に必ず発生するマシンガントークバトルは、推理も何もなく、純粋にリズムゲームになっているため、余計にそういう気持ちが起こってもおかしくない。

 しかし、荒削りな魅力を輝かせるだけの半端ない熱量ががっちり込められた内容であり、いきなり「余すところなく詰め込まれた」物として出来上がっていた。プレイしていて「ここは都合でこうなったんだろうな」というように感じる部分がほとんどなかった。荒いがしかし、詰められた熱量はゲーム内に充満している。すごいことだと思う。


やっと本題。「スーパーダンガンロンパ2」はどうなった。

 やっと2作目に話。

 荒削りながら、途轍もない熱量で作られたダンガンロンパ
 その2作目、スーパーダンガンロンパ2はどうなったのか。

 結論から言えば、荒削りなところは荒削りなまま、更に盛って来やがった。

まずはやっぱりあらすじ。

 基本的には、一作目と同じような滑り出しである。
 超高校級と呼ばれるほど破格の才能を持った人物ばかりを集める希望ヶ峰学園。
 そんな学校に入学することになった、主人公「日向創」は、入学当日、校門をくぐった直後、謎の眩暈に襲われる。
 校舎内の教室と思われる場所で目を覚ました日向を含む生徒16人は、引率教師を名乗る「ウサミ」によって、なぜかいきなり常夏の島、ジャバウォック島へ。
 「親睦を深めることで手に入る希望のカケラ」を集める平和なバカンス修学旅行を送るはずが、乱入して来た「モノクマ」によって一転、無人島から脱出する為には誰かを殺さなければならない「コロシアイ修学旅行」を送ることとなる・・・。

ハイスピード推理アクションのアクション方面を加速。

 舞台が南国の島に変わり、屋外が中心のロケーションとなったものの、基本は、同じ。
 コロシアイ修学旅行に変貌したバカンス生活の中、発生する殺人事件の真相を、学級裁判を通して究明することになる。
 学級裁判パートは、第一作のシステムを踏襲し、ノンストップ議論を中心として、進むが、ノンストップ議論に「論破」だけではなく「同意」が追加され、別のゲームモードとして、ロジカルダイブ、反論ショーダウンなどが追加されたことで、より深く激しい議論が行われることになる。

 ロジカルダイブはレースゲームのような仕様になっている。
 学級裁判中の議論に絡んだ設問に、進行ルートを選ぶことで回答して行きながら、答えを導く内容となっている。

 反論ショーダウンは、一対一の対マン議論バトル。相手の言葉を切りつけて崩し、矛盾する発言をコトノハ=キーワードで叩き斬る内容。

 他、前作にもあった、閃きアナグラム、マシンガントークバトル、クライマックス推理は、細かなところで仕様変更が行われているが、概ね似たような内容。

 追加されたロジカルダイブと反論ショーダウンというゲームモード。
 ノンストップ議論時に登場するお邪魔存在=雑音発言に耐久力の要素が追加されるなど、アクション性がより高まっている。
 個人的に、一応、コア部分は推理アドベンチャー・・・だと思う訳で、推理に関わる要素を強化して来るかと思いきや、「手垢塗れの推理部分の強化なぞ知るか。俺は俺の道を進む」と言わんばかりの進化の仕方である。

 レースゲーム調のロジカルダイブは、結構意地の悪いコース内容になっていたり、1コースが意外に長かったりするせいで、学級裁判パートの流れが一度寸断されるようなところもあるため、それほど好きになれないのだが(ぶっちゃけ倍くらいの速度感でかっ飛ぶように走れたらまた違ったかも知れない)、反論ショーダウンは、丁丁発止の議論バトルという感じがよく出ており、非常に楽しかった。BGMもかっこいいし。

システム面の追加だけでなく、キャラクター、物語も更に尖った特盛り状態になっている。

 キャラの話にせよ、物語の話にせよ、ネタバレを避けると大した事が書けないのが問題だが、前作以上のどんでん返しの連続が凄まじい。

 単純にどんでん返しの連続、という、びっくり要素に終始するのではなく、どんでん返しをするその度に、主人公たちの立ち位置、価値観、希望と絶望、虚実が、ひっくり返ってテーマを浮き上がらせていく様は実に鮮やかである。
 「希望と絶望」という、一作目から続くテーマを、描き切っていることに舌を巻く。
 希望が絶望に反転し、絶望が希望に反転し、その中からまた先が見えてくる。


 「俺は俺の道を進む」という意気込み・・・というか、思い切りの良さは、シナリオ方面にも如実に現れている。
 このゲーム、今時珍しい、完全な続編である。

 パッケージに「第一作ダンガンロンパを未プレイの人はやらない方が良いマジで」と書いた方が良いくらいに、完全に続編である。
 いや、そりゃ多少は一作目の内容が説明されているし、最低限の情報はプレイヤーに与えられるようになっている訳だが、それでも、一作目をやらずにプレイするより、やってから二作目に挑んだ方が、良い内容になっている。この思い切りの良さも、半端ではない。
 小ネタ一つとっても、二作目である、という事や、設定を活かしに活かした内容になっており、一作目ではお前我慢してたのか?アレで?というくらいに、メタな発言、下ネタが多量にぶっこまれている。躊躇一切無し。

 キャラクターも、超高校級の大盤振る舞いだ。
 前作と被った超高校級はほぼ(ほぼね、ほぼ)皆無。
 何故かヨダレを垂らすキャラが矢鱈多い、性的にきわどいキャラが多い、などのベクトルの問題はあるが、よく前作のキャラと並ぶ濃い面子を揃えた、といった感じ。

 ただ、濃いのは良いんだが、なんだかんだ言って、前作の面子の方が好きなヤツは多い。
 というか、今作では特に気に入ったキャラがサラッと退場しちゃったのもあるけど。

 ついでに言えば、オシオキも一作目の方が全体的に好み。
 というよりも、一作目から続けて見ていくと、オシオキのエグ味がどんどん落ちて行ってるのがその原因だと思う。
 絶望感、悲壮感、悪趣味性、グロさ、を、スケール感で補う方向でフォローしているが、やはり、少々食い足りない。

マイナス消しより、プラスの全力投下。

 評価されたゲームの次作は大抵コケる*1
 特に、独特な作風で、熱狂的に支持されたゲームほど、次作のハードルは高くなりがちである。
 続編が制作される場合、大抵「マイナスを消して、良さを伸ばす」という方向で制作されることが多いように思う。言うは易し、行うは難し。
 マイナスを消したことで、良さまで消えたり、良さを伸ばしたつもりが、ユーザーはそんなに求めていないものが盛り込まれてしまった例は腐るほどある。

 上記の考えを踏まえて、この「スーパーダンガンロンパ2」を見ると、どうも、上記のような、よくある考えで制作したのではない気がする。
 なんというか、全然マイナスを消していないのだ。
 そりゃユーザビリティーは、全体的には、向上している。
 でも、交流パートを進めるために、本筋とは関係ないモノクマメダルを収集する必要があるのは、相変わらずだし、突然何故か推理要素ゼロのマシンガントークバトルは、パニックトークアクションと名前と変えつつ、ほぼそのままである。
 マイナスを消すより、プラスっぽい要素を、一作目を越える熱量で詰め込む方向で、制作したとしか思えない。
 電子ペットで単なる徒歩移動=作業に意味が出るようにしたり、モノミのアクションゲームを別ゲームとして入れ込んだり、クリア特典で外伝小説を入れたり。
 マイナス要素をどうプラスにするか、とか考えて仕様変更して「余計な手を加えやがって!」とか言われるくらいなら、中途半端に仕様変更するより、とにかく新しい要素ぶっこみまくろう!というような、凄まじい物量投下具合。
 イベントスチル(と言っても大体なんらかのエフェクトやアニメーション加えられている)もかなり増量されているように思う(印象の話。ちゃんとカウントはしてない)。

 どの要素を取り上げても「全部やりすぎよう!」と思っていないとこうならんだろ、という感じがビリビリ伝わってくる。

独特な魅力と、これ以上ない熱量を感じるには最高のゲーム。

 本当に変なゲームだと思う。
 本当に歪なゲームだと思う。

 最高によく出来たゲームか?と問われたら、自分は決して首を縦に振らないと思う。
 推理要素とアクション要素が完璧に噛みあっている訳ではないし、チグハグなところもある。一作目より魅力的なキャラクターが登場するか?と言われれば、そんなもん人それぞれだし、俺は一作目の方が好きなキャラが多いなぁ、と思う。モノクマメダル集めは面倒くさいし。
 しかし、好きなゲームか?と問われれば、間違いなく、首を縦に振る。

 それだけの、歪な魅力がこのゲームにはある。
 歪な魅力=ただ奇を衒っただけのゲームに終わらせない、熱量が込められている。

 コロシアイ学園生活。それだけのネタなら、デスゲームな小説、映画、アニメが飽きるほどに転がっている。
 しかし、ダンガンロンパにはダンガンロンパだけの、魅力があり、スーパーダンガンロンパ2は、それを損なうことなく、ダンガンロンパのまま走り切った。

 開発者はインタビューで「『ダンガンロンパ』というジャンルを作りたい」と語った。
 それは、成功したと感じる。

 歪で容赦なく、バカバカしくて大袈裟で、大真面目に無茶苦茶で、先を感じるゲームが遊びたい。
 そう思うなら「ダンガンロンパ」「スーパーダンガンロンパ2」を遊ばない手はないと思う。

 勿論、グロと下ネタとメタネタが嫌いじゃなかったらだけど。


感想文、長いわ。

*1:ただし日本のゲームに限る・・・って言うと言い過ぎだけど、妙に多い印象はある。逆に海外ゲームは結構うまくやってるイメージ