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ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「アンチャーテッド」まとめて

 「ヒットマン:アブソリューション」スナイパーキル実績がセーブを変えても解除されず、完全に拗ねた。俺です。

 拗ねてもしょうがないので、エクストリームエッジにメール問い合わせ。待つこと2日で答えが届いたが「対応されるか明言できないけど頑張るから待っててね!」という回答。
 はいよ、待てっつーんなら待ちますよ。待った分がっかりした時の落胆たるやどうなるか!!

 絶賛業績悪化中のスクエニ
 スクエニHD、最終赤字57億円 4~12月、競争激化で :業績ニュース :企業 :マーケット :日本経済新聞
 任天堂叩きの雄、日経だけ海外ゲームの不振を伝えており、まぁ、これについては確かに不振なんだろうな、と。
 日経の書く記事の方向性は、本当だとしてもいちいち俺の望ましくない事態=任天堂のイメージダウンやら、エクストリームエッジ撤退に繋がりそうな方向性ばっかで、こいつ俺の敵なんじゃねえの?と言う話はさておき、この流れでエクストリームエッジが撤退したら旧アイドス勢がどうなるのか、不安になったりする。
 トゥームの売れ行き次第だろうけど、大ヒットはなさそうだしなぁ。


■アンチャーテッドシリーズの感想。
 時効だろ、と勝手に思ったのでネタバレは多い。

 クリア状況は、1:エル・ドラドの秘宝を1周クリア。2:黄金刀と消えた船団を2、3周クリア。3:砂漠に眠るアトランティスを2周クリア。
 オンラインプレイはどの作品もほとんど触っていない。2の対戦を少し試した程度なので、今回の感想では省く。

 とりあえずゲームの詳しい解説はウィキペディアさんで。

 アンチャーテッドシリーズ - Wikipedia

 基本、三人称シューティング+3Dアクション。
 猿のように身軽で、タフな冒険者、ネイトさんを操り、秘境の謎を追って、冒険しまくるゲーム。

 ざっくり言うと、もうこれ以上説明のしようがないゲームになっている。
 3Dによって世界は作られているし、敵はエイリアンじゃない、SFでもないが「魂斗羅スピリッツ」と同じことをやっている。

 三人称視点で撃ちまくるゲームはいっぱいあるし、秘境探検といえば、映画では枚挙に暇がないし、ゲームなら、近似作トゥームレイダーがあるように、これまた珍しいネタでもない。
 ガンアクション、クライミング、ジャンプアクション、カバーリング、ステルス、パズル要素。
 どれもこれも、既存ゲームにあるような要素だ。

 じゃあ、アンチャーテッドにしかない新しさ楽しさはあるのか。
 それは多分ゲームを通して「映画する」ことが連続することだと思う。

■映画の中に入るのではなく「映画する」
 「ファイナルファンタジー7」で衝撃を受けたシーンがある。エアリスが刺されたところじゃない。
 物語中盤、大砲の街が出てくる。前線基地と化したその街には巨大な搬送エレベータがある。
 ファイナルファンタジー7の背景はプリレンダCGで、基本的にアニメーションしない。だから、一目でプリレンダされていると解るエレベータが動き出した時も、てっきりコントローラーを置く時だと思った。
 しかし、このエレベータは違った。動くエレベータの上をプレイヤーは動き回ることが出来た。
 スクウェアがどう思ってこの場面を作ったのか知らないが、オープニングを見た時、ミッドガルを出て外の世界を眺めた時、それらと同じくらいのインパクトがあった。

 「コール・オブ・デューティー(以下COD)」シリーズは、スクリプトイベントによって戦争映画の中に入り込んだかのようなゲームを作った。
 CODで起こるスクリプトイベントのほとんどは、プレイヤーの操作に影響しないか、あるいは、プレイヤーに操作をさせない形で与えられていた。映画の中に入り込んだようなゲームが体験出来るが、結局、映画の中にいるキャラクターでもありながら、同時に一番近い観客のような立場としてプレイするようになっていた。
 それが、印象深く変わった瞬間が「コール・オブ・デューティー:モダン・ウォーフェア」のラストだ。
 敵の伏兵によって味方が次々と倒れていく。あともう少しで倒せるのに。敵が勝利を確信し、こちらを見ている。今にも倒れそうな隊長がこちらに銃をスライドさせて寄越す。その瞬間、画面に表示される照準が、自分に操作が戻ったことを一瞬で悟らせる。直前まで、絶望的な気分で観客をしていた自分に一瞬で闘志がみなぎる。Rトリガーを引いて最悪の敵を撃ち抜いていく時、自分は「映画そのもの」になっていた。

 アンチャーテッドでは、ファイナルファンタジー7で感じた衝撃と、COD:モダンウォーフェアと同じ「プレイヤーが映画になる瞬間」が度々現れる。

 「アンチャーテッド:黄金刀と消えた船団」の1シーン。
 ビル内で戦闘中、敵のヘリがビルを撃ち抜いていく。
 ビルは徐々に破壊され、倒壊を始める。まるで映画の中のようなワンシーンだ。
 しかし、ビル内の敵と、プレイヤーの戦闘は継続されたままになっている。
 床が傾き、オブジェクトは流され始めるが、移動は出来るし、敵を狙って撃てるし、敵もこちらを撃ってくる。しかし、徐々に正常な操作は奪われ、窓の方向にキャラは落下し始める。
 ビルの窓から隣のビルへ飛び移ることが出来るかは、落下し始めた時に、プレイヤーがうまくジャンプできるかにかかっている。

 時間にして僅か数秒の場面だが、映画のような場面が起こっているのに操作が可能な状況、そして映画そのものになって操作する状況が存在する。
 画面で動いているのは、あくまで「ネイト」というキャラクターだが、ネイトが駆動するのは、プレイヤーが動かすからだ、という印象を抱くことが出来る。

 砂漠で倒れたネイトは、ぐったりして動かない。プレイヤーがスティックを倒すと、ネイトはふらふらと立ち上がり始める。プレイヤーはネイトを鼓舞し、コントローラーを通してネイトに命令する形で「映画する」。

 このように色んな場面で「映画する」状態が、10分に一度くらいの頻度で訪れ、山場が連続して展開するのが、アンチャーテッド最大の魅力になっている。

■「映画する」ことを支えるてんこ盛りの技術
 アンチャーテッドが「映画する」ゲームであることを支えているのが、えげつないレベルの技術力。
 グラフィックがそこそこ綺麗で、ミニチュア感が心地良かったくらいの1作目はともかく、2作目以降の技術は半端ない。
 モーション、アニメーションブレンド、光の描写。全てがリアルタイムに処理され、シームレスに進行する。デモとのつなぎ目さえ解らない。
 ステージデザインも秀逸で、カメラと微妙な色彩によって、アクションポイントへの誘導もわかりやすい。
 こうした点は3作目で拍車がかかり、モーションは更に豊かになり、自然の描写バリエーションも更に臨場感を増している。まぁそれが個人的には良いことばかりではないが・・・。
 やっていることは、魂斗羅スピリッツ。
 だが、アクションをキープしたまま、表現を積み上げていくことで、プレイヤーが「映画する」威力を高めている。
 「映画する工芸品」がアンチャーテッドの魅力なのだと思う。


■シリーズ個別の感想
 大まか全体の話はしたので、シリーズ個別の感想。

 まずは「アンチャーテッド:エル・ドラドの秘宝」。
 記念すべき第1作だが、プレイ時期が遅かったこともあってか、印象は平凡。記憶も、ところどころ正直おぼろげ・・・。
 全ての要素が平均以上でまとまっているが、この時点では「映画している」という印象も希薄で「よく出来たアクションアドベンチャー」という印象以上のものはなかった。というか、最初の敵と出会って戦闘するところまでプレイして、一時やめたくらい。エイムが結構生硬くで、難しかったような気がする。
 プレイ再開した後、物語が転がり始めてからはノンストップでクリア。
 理由は多分、キャラクターに依存するところが大きかったと思う。インディー・ジョーンズな大冒険に、主人公の軽いノリ、他のキャラたちとの圧縮された掛け合いが楽しかった。英語版は知らないが、吹き替えが素晴らしい。
 中盤以降の展開に、初代「ファークライ」のことを思い出しつつ(多分密林+クリーチャーってだけ)、クリアした。
 短いイベントと連戦の数珠繋ぎをショートスパンで重ねて盛り上げるラスボス戦は、淡白な印象が強い海外ゲームが多いので好印象だったな。

 次「アンチャーテッド:黄金刀と消えた船団」。
 世間的にも、俺個人としても、最高傑作。
 第1作を下敷きに全ての面をブラッシュアップし「プレイアブルなイベントシーンしか作らない!」という意気込みすら感じる作りで「映画する」というゲームになっている。
 ぶっちゃけ、アンチャーテッドの凄みはこの第2作に集中している。
 アクション、シューティング、パズルのバランスもほど良い。
 いきなり大ピンチな幕開けのインパクトから、次々変わっていくステージイメージ、引き出しの多さが飽きさせない。新しい舞台が出るたびに新しいインパクトを一つ盛り込むバランスが絶妙。
 終盤、寺院に入った辺りから少し弛みが見られるが、むしろそれまでがえげつない密度だった事もあって、個人的には「これが普通だろ」とすら感じた。
 第1作からストレートのガチンコ勝負に切り替え、ちゃんとラストバトルしているボス戦も良い。
 軽妙な会話劇も健在。登場キャラが増えた分また違った楽しみもあり、既存キャラとの旧知の仲ゆえの掛け合いがまた楽しい。
 唯一、サリーの退場が思いのほか早く、その点が少々残念。

 3作目「アンチャーテッド:砂漠に眠るアトランティス」。
 良くも悪くも、2作目まででやらなかった事をやろう、という意図で作られた趣が強い。
 キャラクター面では、主人公ネイトと、ネイト・サリー間の関係性を掘り下げる。舞台は、水上、砂漠、という今まで登場しなかった場所を設定。

 正直、この3作目、色んな意図が悪い方向に出ている向きが強い。
 まず、2作目まででやったことは、なるべく避ける、という考えが裏目に出ている箇所が目立つ。
 ヘリ、戦車などの、ステージを引っ張るような敵がいないため、バトル面では単調さが否めず、シチュエーションなどの作り方で幅をつけているものの、根本的には「狙って撃つ」の繰り返しである事を強く意識させてしまっている。
 また「ピンチにつぐピンチ」の作り方が、第2作と同じことを繰り返しているせいで「またかよ」という思いも強くなる。起伏をつけたいのは解るが、箱を越えようとすると崩れた、着地すると床が破損し落下、などの問題にならない程度のアクシデントが少々鼻につく。
 ピンチも、息をつく暇なくネイトに襲い掛かり過ぎて、ネイトの超人っぷりが更に強調されてしまい、結果、「このゲームのリアリティレベルってどのへんなの?」という疑問がわく始末。
 モーション関係も、臨場感アップのため入れたモーションが多過ぎる。ネイトの動きは結構スピーディーなので、アニメーションの選択を素早く行う必要があり、プレイヤーの操作次第では、変な動きが頻発する。実際してるし。この辺りは、新作「LAST OF US」においては、大幅にパワーアップしている様子で、良い布石になったらしい。

 新アクションとして、近接戦闘と、手榴弾の投げ返し仕様の変更がある。
 手榴弾の投げ返しは、結構楽しいが、近接戦闘は微妙。
 QTEバトルに近い仕上がりな事もあるが、それより一度近接戦闘モードに入ると、キャンセルに時間がかかるため、その間に別のキャラから蜂の巣にされて死んでしまう事があるほうが辛い。2作目までの近接戦闘の方が遊びやすかったんだけどな。

 3作目の美点は、キャラクターの掘り下げだろう。
 サリーとの関係性の掘り下げは、余地を残しながらも、熱いものがある。そのおかげで、エレナとの関係性描写が甘かったり、その他のキャラ(特にゲストキャラのサリームはかわいそう)はおざなりなところもある。カッターとクロエは2作目のサリーと同じ扱いと思えば、今後に期待ってところか。

 ちなみに、印象的なシーンは、飛行機墜落~砂漠のシーン。あと、客船からの脱出。
 都合よく集落に辿り着く+しかしそのまま戦闘という無茶苦茶っぷりはともかく、砂漠シーンの「緩慢だけど本気でやばい」って感じは新鮮だった。
 客船からの脱出は、2作目のビル倒壊シーン、スケールアップ版とも言えるが、大掛かりなステージ変化が楽しい。ほんとこういうステージが変形する要素、俺好きだな。
 グラフィックは2からほとんど変わっていないが、細かな表現力はパワーアップしていると思う。まぁ、それがすなわち良さに直結していないとこもあって痛し痒しだけど。
 幻覚シーンは「バットマンアーカムアサイラム」の方が楽しかったが、フィルター効果で視界の歪む感じは「どうやってんのこれ」と思った。

■3作目で露骨になった引っ掛かり
 2作目までは、大きく気にならなかったが、3作目で問題に感じたところが一点ある。
 ちょっとプレイヤーの挙動に関与しすぎじゃないか。

 例えば、崖を飛び越えるシーン。飛び越えることが出来る崖とそうでない崖の距離にいまいち納得がいかない場面がある。
 一本道な構造になっているのは別にかまわないのだが、正式な手順を踏まない場合に飛距離が足りていても滑落し、正式な手順を踏んだ場合届かない本来距離でもジャンプ距離が伸びて届く(あるいはそう見えるだけかも知れないが)ケースがあるように思えるのだ。
 「え、この距離、ジャンプで届くかぁ?無理だろ」と思った場合、それでも試してみるか、と思ったなら問題ない。とりあえず別のルートを探そう、と思った場合が問題で「無理だろ」と思った以外のルートは、それこそ「絶対に無理」なルートな場合がほとんどになる。
 シリーズが進むにつれ、誘導がうまくなり、こっちも慣れたのか「あ、これカメラとかオブジェクトの色合いからして多分あっちが正解だな」とよりわかるようになる訳だが、解っても「いや、しかし今のジャンプはちょっと強引だろ」と思うような場面はなくならない。
 むしろ、3作目などは「誘導はうまいけど『これをやれ』と強制するより、多少の自由度とか、ステージ側を調整して納得出来るようにしてくれねえかな」と感じた。だって、ノーティドッグなら出来るだろう。出来るのにやっていない、意図的にそうしているからには多分「演出」としてやっているのだろうけれど、そこは「やりすぎだ」と言いたい。

 こういう問題を感じるのも、3作目のバランス悪さゆえだと思う。
 2作目までは「お茶目なとこ」って消化で終わってたもんな。

■ネイトも休んだ方がいい
 3作目からさほど間を置かず、Vitaでリリースされた「アンチャーテッド:地図なき冒険」(未プレイ)以降、アンチャーテッドの新作予定は、1年以上経過した今も、はっきりと提示されていない。
 シリーズが定番化したなら、今後緩やかに下降していくのを防ぐために、しばし休息するのも良いかも知れない。

 伸び白としてはいくつか思いつく。
 ・近接戦闘を1から見直す。
  周辺オブジェクトを利用して攻撃するにしても、もっとプレイヤーが任意で行動を起こせる仕様にして欲しい。あと、ぱっとやってぱっとやめれたりね。
 ・水中内での行動幅増やす・戦闘を追加する。
  まぁ、大抵の水中戦って操作がもどかしくて面白くないわけですけど。そこらへん、ストレスなく出来るようなやり方が思いつければ。
 ・動物(やっぱ猛獣か)などを登場させる。
  虎と戦うネイトは見てみたい。ララより楽しく戦ってくれそうだ。
 ・アンチャーテッドとしてのリアリティレベルをうまく保ったまま、クリーチャーを登場させる。
  2くらいの感じでも良いんだけど。3の敵は幻覚準拠だったので、あんまり汎用性なかったし、あと、あいつらしつこい。
 ・巨大な未踏の遺跡をもっと。
  基本、辿り着くまでの大冒険がメインになっているところがあるんだが、辿り着いてからももう少し堪能したい気持ち。
  3のアトランティスが、現実感・壮大さはともかく、実際の中身があんまりなかったように思うのも大きい。2のシャングリラでさえ、俺は「もっと!もっとだ!」って思ってたくらいなんで。


■今の技術だから出来るゲーム
 アンチャーテッドは、作り手が表現し、プレイヤーに見せたい、と思ったものを徹底的にやりきろうとしている。
 このシリーズは、プレイヤーに想像の余地がほとんどない。その事の是非はさておき、そういうゲームが作れるようになったのは、今の技術だからこそ出来る内容でもある。
 現実的なビジュアルで、非現実ギリギリのキャラクターが楽しい冒険と物語を提供してくれる。冒険と物語はプレイヤーに働きかけ、プレイヤー自身がエンジンとなって、冒険と物語を前に進める。

 群雄割拠が好きな自分としては、WiiU、というか、任天堂にもこういうゲーム欲しいなぁ、と思う一本。
 冒険物は好きじゃないという人や、一本道のゲームはダメな人、狙って撃つのは苦手な人、そういう人以外は、大抵おもしろく遊べるだけの出来になっている。
 3作共にボリュームは満点。特に2は構成の良さも目立って、ボリュームは破格。PS3を持っていたら、上記の人以外は、一度遊んでみても良いと思う。ベスト版安いし。

 今後、ノーティドッグが技術レベルの高さをどう使うのか注目しつつ、とりあえず「LAST OR US」を期待したい(発売延期になったけど6月だしすぐだなすぐ!!)。