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ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「HOTLINE MIAMI」

Hotline MIami 海外 近況 感想 インディー steam アクション おすすめゲーム

 尻~ふくらはぎにかけてのラインを、延々と、もう延々と、助けてって言うくらいに揉み解されたい。ほんと怠い。俺です。

 三日くらい休みてぇ~、ってこの半年くらいずっと思ってる言ってるここにも書いてる。


スチムーサマーセール

 スチームのサマーセールで以前から興味のあった「Orc Must Die!」「Orc Must Die!2」を購入しておく。と言うか、どうしてもプレイしておきたい、かつ、未購入なのがこれしか見当たらなかった。

 
Orcs Must Die: Reveal Trailer - YouTube

 体験版はプレイ済み。TPS+タワーディフェンスという内容で身も蓋もない言い方をすれば「まったく新規性はない」んだが、即始まるゲームプレイ、快適な操作で、全面的に明快に爽快な出来。トラップ自体の有用性に幅があり、体験版でも結構楽しめてしまったので、ここに来て購入。シリサム3がプレイ出来ない時や、「ドラゴンズクラウン」「キラーイズデッド」までの繋ぎとして丁度良いかなと。


■さて、マイアミからの電話は

 プレイしていた「HOTLINE MIAMI」をクリア。実績は全解除していないが、満足したので感想を書く。

 クリア状況は全ステージ+ボーナスステージクリア。パスコードを全取得してトゥルーエンドクリア。
 倒した敵は合計900人くらい。殺し過ぎだぜブラザー。


■一見8bitレトロ風だが中身は最新フォーム。

 
Hotline Miami gameplay - YouTube

 事細かにゲーム内容を説明するより、上記動画を見てもらった方が早い。
 一見、8bit感溢れる、真上見下ろし3人称視点2Dアクションゲーム。
 WSADで移動しクリックで攻撃する。実にシンプルなゲームシステム。

 だが、HOTLINE MIAMIがファミコンライクなのは薄皮一枚だけで、実態としては2012年製ならではのゲームになっている


■一撃死と超速リスタートによる獰猛なステルス。

 本作の基本スタイルは、事前に敵を確認し、攻撃を仕掛ける、ステルス的な要素を含んでいる。
 ただ、ステルスとは言っても「メタルギア」などのステルスゲームと大きく違うのは、時間をかけた観察をしなくて良い、あるいは、しても無駄なところにある。

 本作は、敵もこちらも攻撃を受けるとほぼ一撃死する
 代わりに死んでも、Rキー一発でリスタート(約0.5秒)する

 結果、本作には「身体で覚えるステルス」とでも言うべき、特異なプレイ感がある。

 上記のシステムは敵とも連動しており、敵の反応速度は俊敏でエイムは正確である。さらに、敵は決まった巡回経路を移動するだけでなく、突如ランダムに移動し始めたりする。
 こうなると、事前にいくら観察しても、死ぬときは死ぬ。それはもうあっさりミンチにされる。時間をかけて観察する事は無意味ではないが、リスタートは一瞬だし、とりあえずさっさと突っ込んでみて攻撃してみようと言う気になってくる。ゲームシステムは、ごく自然に、プレイヤーを獰猛な獣へと誘導している

 一瞬の停止と観察、そしてタイミングを計らった突撃による暴力。
 銃器をバリバリ撃って敵を寄せない限りは、一度に相手する敵の数は1~3人程度という事もあり、緩急が目まぐるしくも程よく訪れる。

 突撃し死んでリスタートを繰り返すうちに、敵をミンチにする順序が組み立てられ、タイミングが把握されていく。獰猛な獣は次第に手練れの殺人鬼になっていく。そうした感覚がキーボード+マウス越しに伝わってくるのが堪らない。


■複合要素が生むドラッグ感

 骨格となるゲーム部分を盛り上げるのが、各種の表現。

 まずはドープな音楽。

 ダブ、テクノ、サイケなBGM群を聴きながら、高速で生死をリピートする電子ドラッグ

 各種文字や、画面全体にかかるブラーエフェクトもドラッグ感を強調する。

 極め付けは凄惨なバイオレンスだろう。
 偏執的とも捉えられ兼ねないレベルで、本作のバイオレンスはバリエーション多彩、かつ、容赦ない。
 首が吹っ飛び、手が吹っ飛び、内臓が弾け、目が抉られ、血が吹き出し、顔面が叩きつけられる
 武器と状況と角度に応じて様々なゴア表現がこれでもかと描写され、死体はすべて表示されたままになる。1つのエリアをクリアする頃には辺りが血の海死体の山。
 8bit調グラフィックの表現ではあるが(あるいは、だからこそ、か)、超グラフィックゲームの暴力より、容赦なく、こちらの想像補完もあいまって、よりえげつなさを感じる部分もある。
 注意点として、この暴力表現、ただアメリカ人特有のスプラッタでヒャッハーのために表現されている訳ではない
 それはプレイするうちに、物語を通して見えてくる。


■ドラッグ感の果てに突きつけられる問い

 本作の物語は、電子ドラッグのようなゲームプレイを繰り返しているところに、突如冷水をぶっかけてくる

 舞台は1989年のマイアミ。プレイヤーは謎の留守番電話を受け、動物マスクを被り、マフィアを殺りに殺りまくる、という内容になっているのだが、ゲームが進行するにつれ、主人公の身辺は明らかに狂気じみていく。

 しゃべりだす死体。つながらない状況と現象。

 本作の発売から結構経過している事もあり、物語についての考察はネット上にゴロゴロあるし、詳細は書かない。

 ただ、代わりに、少々詩的な表現を交えつつ、感想を書く。


 プレイで生じるドラッグ感を提供しつつ「プレイヤーの居心地が悪くなる」ことを承知しつつ、確信犯でこの物語を紡いだ作り手は本当に最悪で最高。端的に言って素晴らしい。

 プレイし、突き進み、リプレイし、殺りに殺りまくった。

 そんな自分のプレイを振り返るからこそ、真相に辿り着く事なく、不明のまま踊り終わった男に対して、納得しない訳には行かなかった。

 物語自体の構造が、ゲームシステムに対する説明にもなっている点は、最近の海外ゲームにおけるチャレンジとも繋がっているようで、興味深い。


■全てが揃って完璧に配合されたタイトで美しいゲーム

 ゲームプレイ、BGM、演出、暴力表現、物語。

 複数の要素それぞれに無駄がなく、必然のように組み合わさって一つの体験を提供している
 約20ステージのボリュームも相まって、そのタイトで美しい構成バランスは、最近でも類を見ない。

 惜しむらくは、ボス戦がつまらない事。リスタートポイントがボス会話後ならもう少しテンポ良く、ボス戦のつまらなさを我慢しやすかったかな?と思わなくはない。が、そんなに回数がある訳でなし、大した事ではないとも思う。

 暴力表現に苦手意識はない、シンプルで辛辣なゲームを遊んでみたい人は是非一度プレイしてみて欲しい。