ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「rain」

 家で本を読んだりゲームをしたり出来る日の雨は好き。俺です。

 ショートなゲーム「rain」をクリアしたので、ショートな感想を。

 

「rain」の感想

rain | プレイステーション® オフィシャルサイト
rain 【PS3】 美しいテーマソングの一部を公開 【Story PV】 - YouTube

 

寓話っぽいアドベンチャーゲーム

 雨中では姿が薄ら見えるが、雨に降られていないと、姿が見えなくなるギミックを活かした、寓話っぽいアドベンチャーゲーム。怪物から姿を隠しながら進むところは、ステルスゲームでもある。

 グラフィックのテイストは、藤田新策さんのイラストを思わせる(多分宮部みゆきさんの文庫表紙を思い出したんだと思う)。世界観・物語はファンタジックで、ホラー、ミステリー要素はほぼない。世にも奇妙な物語でちょっとほんわりするタイプの話に近い(なんだその表現)。

 3時間ほどでプレイし終わる小品となっており、シンプルなメカニックと、ゲーム的な都合に寄り過ぎないパズルのパターンを見ていると、丁度良い内容だと思った。これ以上ボリュームがあってもダレたり、ゲームのご都合主義がファンタジー的な世界観を凌駕してしまいそうな予感があり、自分としてはピッタリ終わった感覚。

 クリア後はリプレイ要素として、マップ内に収集物が登場し、収集する事で世界観を(少し)補足するイラスト+テキストを閲覧できるようになっている。

 

まとまりの良いプレイ感覚

 プレイしてすぐ、表示されるテキストの分量やタイミングに感心しながらプレイ。

 雰囲気を盛り上げるテキストが、進行に連動して、オブジェクトとして表示されるが、押し出す過ぎておらず、さっと読めて、ぐっと雰囲気を盛り上げてくれる。

 使用するアクションの幅・ギミック種類の増え方、応用編の登場タイミングなどが実に順当。短い故に、新規性やアイデア満載といかないものの、非常にまとまりが良い。

 

短いがこれ以上いらない

 3時間程度のプレイ時間は短いと言えば短い。

 また、ギミックパターンも多いとは言えず、攻略パターンについても1パズル1解法であり、進行はリニアだ。

 ただ「雨中以外では透明になる」というアイデアがボリュームアップに合わせて拡張出来るのか、という点について、自分は懐疑的だ。理由は、単に俺が思い付かないのがでかい(雰囲気ぶち壊しでもなんでもいいならいくらでも思い付くが)。

 雨の世界や、透明化の理由に、多くの人間が納得いくまでの説明を加えるのが良いとも思わない(雑に言えば、まぁ大体わかるだろという感じもする)。

 ともかく、自分にとってはこれで充分だった。

 

唯一の欠点は、終盤の展開

 はっきり感じた唯一の欠点は終盤の展開(エンディングではなく)。

 それまでのタイトな演出に対して、急にだらだらとする。どうしたいのか意図が見えない展開が続く様に、処理に困ったまま出された未編集の素材を見ている気分になり、それまでの空気が少し勿体ない事になってしまった気がした。

 いずれにせよ、全ての謎が解けて綺麗に終わる訳でもなし(それに不満はない。世にも奇妙な物語で奇妙さの説明を求めるようなものだから)、スパッと終わってくれて良かったのだが。

 

ギミックによって世界を感じる

 自キャラが見えなくなる=周辺環境(オブジェクト、足跡、水しぶき)で自キャラの位置を把握しながら進む事で、雨という環境を強く意識させる。そうして意識させられた世界の形は、プレイし終わった後でも、ふと思い出され、独特の余韻をもたらしてくれる。

 雨という静謐なノイズの中に鳴るピアノの音。歩く時の水飛沫。人のいない町、工場の情景。夢の中、知った町が見知らぬ顔で、手触り確かにそこにある感覚に似た。

 読んだ短編のテキストが、時間が経った後も、時折思い出されるように、rainの雨の感覚も、今後、折に触れ思い出される気がする。特に朝、目が覚めた後などに。

 

今日は以上。