ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「バットマン:アーカムシティー+オリジン(ビギンズ)」感想

 バットマンアーカムシリーズ祭を勝手に開催していたら、「デビルズサード」は発売し、「スプラトゥーン」は大型アップデートを迎えてしまった。いつものこんな事書いてるな。俺です。

 

 「デビルズサード」はシングルの方をちょこっと遊んだ。オンラインは未着手。ドラムを叩きながら登場した梵字ハゲが無頼漢な雰囲気を出しまくった後、真面目なトーンの過去を背負ってるというシーン見せられても、ニヤニヤ笑いが止まりませんでした。天然物の匂いがビシビシしやがる。

 梵字ハゲの基本ポーズがちょっと雑魚っぽいと感じる。アクション自体は、大味かつ、派手に遊べる感じかな。グラフィックは別に期待してなかったので特になんとも。

 

アーカムシリーズを振り返りプレイ

 バットマンアーカムナイト」をクリアして以来、それ以前のアーカムシリーズを再プレイする毎日を送っておりました。

 アーカムアサイラムアーカムシティーとクリアし、3度目の正直、アーカムオリジン」をクリア。今回は全てsteam版を日本語化してプレイ。

 

今遊ぶアーカムシティー

 アーカムアサイラムを再プレイした感想は先日書いた。

 アサイラムが終了し、次はアーカムシティー」をプレイ。

 初回プレイ時のアーカムシティー感想はこちら。

 アーカムシティー、今遊んでも、やはり密度が濃い。

 旧市街ごと刑務所として隔離しました!という無茶な設定を呑み込み切る前に、突然拉致され刑務所に放り込まれるブルース。強烈で強引な導入だ(だが問題ない)。

 ペンギン、トゥーフェイス、ハーレー、そしてジョーカー・・・と有名ヴィランがテンポ良く登場し、立ったキャラクターを見せるのもそこそこに、新たなヴィランが新たな事件を起こし、テンポ良く目標が更新されていく。グライド拡張テストをするくらいまでは、やめるタイミングが全くない。かと言って、オリジンとは違い、今の目標は何の為のものか、全く訳が解らなくなる程ではない。

 個々のキャラの掘り下げは、アサイラムに比べると圧倒的に薄く、関係性に対して会話内で言及されても最低限。かなりキャラ名鑑に頼っている。特に原作をほぼ知らない人からすると、タリア辺り、すごく唐突なキャラなんじゃないかな。ここら辺は大量ヴィランとのトレードオフか。

 ストレンジ、ラーズなど主要キャラの行動が説得力不足など、お話の構成でも引っかかるポイントは多い。しかし、バットマンがジョーカーに向けて言う最後の言葉がかっこよすぎてオールオッケーな気持ちになる(尚、ジョーカーについてはアサイラムでタイタンを自身に注入する際のセリフがグッと来る)。

 ゲームプレイについては、ナイトの後にプレイすると、グライドブーストが貧弱なせいで移動が少し怠く感じる。と言うか、真ん中に鎮座してしょっちゅう迂回する必要のあるタワーが邪魔。すげえ邪魔。

 また、ただでさえ、無理のあるプロットが、サイドミッションの自由度によって、ますますズタズタになっているのも気になる。切迫した状況で、リドル解きに夢中になっている場合じゃないだろ俺。この点はアーカムナイトでも同じで、状況設定や世界観と、提供するゲームプレイが噛み合い切っていない。

 より完成度の上がったコンバット、ステルス共はどちらも楽しく機能しているし、それらを活かした、バリエーション豊かな数々のヴィラン戦が特に良い。大量にぶっこまれたヴィラン達が、サイドミッション、ボス戦という形で効果的にゲームプレイを豊かに彩っていて、ほんとに充実している。

 今回のプレイではクリアを優先したため、入念な探索、収集が必要となるサイドミッションは放置した。オリジンが控えているので、飽きてしまう前に移行したかったんや。アズラエル、ハッシュ、リドラー、すまんな。

 リドルは数こそ多いものの、一つ一つの難易度は低めで、お手軽に達成感を感じる事が出来る。が、数はほんとに多く、その場所を聞き出すリドラーの手下探しが非常に面倒臭いし集めるのもかなりしんどい。初回プレイ時は「最高だ!楽しい!!」と言う気持ちだけで難なく集め切ってしまえたが、今となってはよくこんなもん、一切苦痛を感じずに集めたな、と自分に感心すらする。アーカムナイトの方は適当に飛び回っていればすぐエンカウントする為、多少探すのが楽で、少しは洗練されていた*1が、あっちはあっちでマップの広さがリドルを大変にしていたし、ほんとクイズ野郎は鬼門だ。単に探し集めるのに比べて、解く楽しさがあるだけマシと思うべきだろうか・・・(そんなわけあるか)。

 

アーカム・オリジン

 フレームレート低下、ティアリング問題でプレイを放棄したPS3版、それより若干はマシなような、大して違いがないようなWiiU版を経由し、三度目の正直としてsteam版にてオリジンをプレイ開始。

 結果、PC版はスペックもあってか、プレイに全く問題なし。現状、終盤近くまでプレイを進めた。これ、普通に遊べたら普通に面白いやんけ!

 

グラフィックは劣る

 PC版だからと言って、特段グラフィックが良い事もない。PS3WiiU、PCの3バージョン全てを確認出来てしまった訳だが、どのバージョンも、屋外マップの描写は、はっきりとアーカムシティーより劣る。陰影の描写も妙に白けた場面が見られる。

 ただ、屋内の描写は前作にもほとんど見劣りしない。また、バットスーツのデザインは近年の映画版などの影響も見てとれて、非常にかっこいい。

 懸念だったフレームレート低下、ティアリングなどは、アーカムシティーに比べるとどうしても多少劣るのが謎だが(特にグライドブースト時)、流石にPC版はほとんど負担にならないレベルとなっており、ほぼストレスなくプレイ出来たお蔭で、やっとクリア出来た次第。

 

新鮮味はないが充分楽しいゲームプレイ

 ベースは、アーカムシティーのバージョンチェンジという程度で、目新しさはほぼないものの、最初からそういうものと解り切ってプレイする分には、充分楽しめる。

 近接戦闘、ステルス、共に、若干ノリが違う部分はあるにはあるので、そこら辺は後述する。

 

近接重視、簡単過ぎるステルス

 システム的にはアーカムシティーとほとんど変わらないが、近接・ステルスがバランス良く要求されたアーカムシティーに比べ、オリジンは、若干、近接コンバットに比重が寄っている。

 まず、最大の理由が、ヴィランとの直接戦闘のほとんどが、近接コンバットになっている点。ステルスで戦う相手はデッドショット*2くらいしかいない。

 ヴィラン毎の、バトル差別化、工夫という点ではいまいちだったかも知れないが*3アーカムナイトではなんか追っかけて殴るだけのつまんないバトルしかなかったファイアフライ戦もオリジンでは楽しかったし(ガジェットが活きてて良かった)、その他のヴィランも、近接コンバットで心ゆくまで激闘させてもらえて、かなり楽しかった。

 一方のステルスは、追加されたガジェット、遠隔クローがステルスにおいて相当強く、結果、ステルス戦の難易度がかなり下がっている。しかも、自分の環境のせいかなんなのか、たまに敵が一方向を向いてフリーズしてしまい、棒立ちになる事があった。こうなると首を絞めて回るだけの作業。

 ヴィラン戦でステルスするという、目立った機会も減った事で、存在感がかなり薄まっている。たまに散らばったスナイパーライフルが怖いくらい。

 尚、ヴィラン戦はともかく、通常雑魚と殴り合う乱戦における近接コンバットの調整は少し甘いように感じた。カウンタータイミングが若干シビアだったり、少し早くなったバットマンの攻撃テンポと、敵への攻撃可能タイミングが噛み合い切っておらず、コンボ継続が妙に難しい。アーカムシティーに比べてスムーズさに欠けるのは少し残念。

 

情報過多の導入だが、ヤツの登場でやっぱり盛り上がる

 途中でやめてしまった初回プレイ時の感想と変わらず、ストーリーの導入部分はガチャガチャして感じられた。

 ブラックマスク登場→キラークロック戦→8人の暗殺者紹介→ブラックマスク追跡→の為にペンギンを追跡→しようとしたらリドラーの通信障害が・・・という流れが解り辛い。それに加えて、字幕は小さく、しかも表示がすぐに消えたり、まとめて一遍に表示されたりし過ぎてしまうので、出だしで相当損をしている。

 しかし、ゲーム中盤、ジョーカーが登場してからは一気にボルテージが上がる。中盤以降の物語がシティーやナイトより面白いかも知れない。ほんと、アラン・ムーアをリスペクトしまくってるな~、開発スタッフ。

 やはり、このシリーズはジョーカーが出てからが本番だ。ド派手に飛ばした悪役っぷりが冴え渡る。若々しくてよりやる事なす事、容赦ないジョーカーは最高だ。お蔭で引き立て役、ブラックマスク&エレクトロキューショナーの扱いに苦笑い。

 「アーカムの原点」とタイトルに冠するだけあって、バットマンとジョーカーの出会いは鮮烈。何度も言ってるけど、お前らのそれは恋だよ恋。狂人の恋だよ。と思ってたら本人が恋って言っちゃったわ。うん、そうだね。

 永遠のライバル、その出会いだけでなく、ジョーカー自身の出自、ゴードンとバットマンの協力関係、バーバラ、ハーレーの出自まで描いており、オリジンの名に相応しい展開がハチャメチャに楽しい。

  また、アサイラム、シティーではなんだか微妙な扱いだったベインが、相当かっこいい。バットマンを知能で追い詰め、力で粉砕する原作通りの大活躍。ベインに絡めて、ジョーカーがバットマンに選択を迫るラスト付近のバトルは最高という言葉しかない。ジョーカーを立たせつつ、ベインもきっちり立てているのは本当に最高。

 逆に、バランス良く近接戦闘ボスが配分された結果、デスストロークさんが結構不遇。いや、ほぼ最初の難敵として充分にやばいのだけれど。

 デスストロークさんと言えば、以前、アーカムナイトの日記で、「スーサイドスカッド」の制作祈願というような事を書いたが、オリジンで伏線が張られていたのね。驚き喜んだよ。という訳で、開発・発売が期待されるゲーム版「スーサイド・スカッド」でのデスストローク大活劇を待ちたい。

 

少し冗長なマップデザインと、なくて寂しい通信会話字幕

 メインミッションの舞台となる個々のエリアは結構凝っていて、進み甲斐がある。

 ただ、1エリアが長い為、多少冗長に感じる場面もある。冗長さ故に、途中で「何故こんなに入り組んでいるのか?起伏をつける為に無理のある構造になってないか??」などと余計な事を思う場面も。

 移動の過程も、多少繰り返しの嫌いはあるが、屋内マップの美術はアーカムシティーにも負けずに凝っており、最後まで楽しめた。特に橋での一連のイベントはゴードンとのやりとり含めて最高。

 一方、先にも書いたように、屋外マップは全くと言って良い程面白みがない。グラフィックもアーカムシティーに明らかに劣る。白けていて質感もいまいち。

 加えて、ミッションに関係ない盗み聴きは字幕が一切表示されない。アーカムシティー、アーカムナイトにおいて、雑魚の会話は癒しであり、マップを「環境」としてギリギリ見なせる、大事な要素だった。アーカムオリジンにはそれが無い為、「無味乾燥で変に広いマップなのにグラフィックが劣る」という結果に。原語が解らないのは辛い。

 でも、移動が退屈で長ったらしいところに、バットウィング(ファストトラベル)の導入は良かったと思う。楽。

 

サイドミッションは可もなく不可もなく

 サイドミッションは、アーカムシティーと然程変わらず。本編では出番の薄かった調査要素が多めとなっているのは楽しい一方、ブラックマスクやペンギンのミッションは水増し感も。無闇に収集物の多いリドラーは言わずもがなで、アーカムシティー同様、謎解きの被りが多い。正直、もし次に似たようなゲームが出たとしても、周辺調査リドル以外は、人質解放のような大掛かりな謎解きだけにして、収集要素を減らして欲しいと感じた。シリーズ通して遊んだせいで、辟易としたのは確実にあるが、そうじゃなくても嬉しい要素かと言うと微妙なので。

 

アーカムシリーズのサイドミッションと限界

 以下、アーカムシリーズを通しプレイして感じた事。

 シティー以降のアーカムシリーズにおいては、サイドミッションが自由度とオープンワールドらしさを一身に背負っている。しかし、どのサイドミッションも、マップとの結びつきがほとんどない。

 豊富なキャラの登場によって、ロケーションに意味を持たせ、広いマップの色んな側面を浮き立たせて行く事が出来れば良かったのだろうが、イベントや、パズルの隠し場所という方向にしか広いマップを使えなかった、と感じた。

 一夜の出来事という制限は、物語やプレイ上の問題を回避する上では有効だが、結果、住人の生活は除外されており、どこに行っても同じような敵ばかり(地域=組織ごとに見た目は違うけど)。GTA4・5、FO3などのように、マップが生物として見える瞬間はない*4。シティー、ナイトは、アトラクションの施設として良く出来ており、特にアーカムナイトは、素晴らしいグラフィックで、各種美術も凝りに凝っているだけに、マップにドラマを感じる要素を盛り込んで、豊かな環境と感じるところまで行けなかったのは、勿体なく感じると同時に、現状のロックステディーの限界でもあるのだろう(あるいは、アーカムシリーズとしての限界だろうか)。

 サイドミッションによる自由度を楽しませてもらえたが、広大に充実した美観が目の保養の為にばかり機能している事や、初作アサイラムのスマートさを振り返るに、ゴッサムが生きた街としてそこにあるという高みをまだ夢見てしまう自分がいる。

 

再挑戦して良かった

 少し話がマイナス方向に逸れたが、全体としては、とても楽しませてもらった。

 自分がそれなりにバットマンを好きという事もあるが、とにかく素晴らしく、楽しいシリーズだった。

 オリジン発売当時は、アーカムシティーをやり倒した後で、同じ味に若干飽きていたところ、フレームレート低下など、プレイのストレスになる種々の要素が重なってプレイを断念した。

 しかし、ストレスの原因が軽減されたPC版で、同じような味という事を前提に遊べば、オリジンはオリジンで、よく出来たところが沢山あった。結局3機種分もソフトを購入して我ながらアホなのか?と思うが・・・それでも再挑戦して良かった。

 物語は最高に楽しかったし、ヴィラン達との近接コンバットを心行くまで楽しめた。

 楽しめた分、不安定な動作で遊びづらいCS版は非常に勿体ないと思う。何度も言うが、PS4・XBOXONEで遊べる環境もない事だし、アーカムアサイラムアーカムシティー、そして、アーカムオリジンをオーバーホールしたアーカムHD版コレクション」を是非作って欲しい。あとリドラーのリドルも全部半分にしてください。そして日本発売の際は翻訳の怪しいところも修正して、全編、日本語吹き替えも収録してください!戦闘中の長セリフが読めないから!!

 

 

今日は以上。

*1: 見つけないと話にならないシークレットマップ方式よりはいいのだが、それにしても半分程度の尋問回数でリドル場所が解っても良かったのではという思いがある

*2: と、ラストもそうかな

*3: 敵の数の増減で難易度調整してないか?という側面もある

*4: そういう意味では、ゼノブレイドクロスもそういう瞬間はなかった。あちらは景観のバリエーションや敵配置が極端で、歩いていること自体が面白かったが