ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「真・女神転生4FINAL」感想

 お腹が痛くなる事ばっかり増えてる中、ゲームは癒し。俺です。

 

 「真・女神転生4FINAL」を購入、延々とプレイしてクリアしたので今日はその感想。

 

まずはプレイ状況

 1周目をクリア。マッカ稼ぎを延々してたせいもあるが、クリアまで73時間もかかった。現在は、まったりと魔人討伐中。悪魔全書は83%程度。

 2周目はやるつもり。1周目をあったかプレイで進めたため、殺伐プレイの予定だが、2周目するなら、先に殺伐プレイしておきゃよかったなと思っている。

 

4の完全??新作


真・女神転生IV FINAL PV#02

 期待に胸膨らんだ女神転生シリーズ「真・女神転生4」。膨らんだ期待に反して、前作はかなり微妙なゲームだった(なので感想も書いてない)。ある部分で女神転生シリーズの原点であろうウィザードリィーのような中世風舞台から始まり、女神転生らしい東京を舞台にしたドラマへと繋がる構成自体は面白がれたが、ドラマの内容、戦闘・性能調整、難易度曲線、そしてデザインまで、自分が気になるポイントは全てだらりとして、刺さる事なく、苦痛というほどでもない平坦なテンションのまま、ただ通過しただけの風合いでプレイが終了してしまった。一応DLCまで全部プレイしたが、爪痕が残る事もなく。

 それから約2年。完全新作を銘打つ、真・女神転生4の続編。正直、おっかなびっくり手に取ってプレイした。

 

完全新作…ではない、が、面白い

 広告などでは「完全新作」を謳う「真・女神転生4FINAL」(以下、真4F)だが、基本的には完全に前作4のパラレルな続き物であり、舞台は完全に同じだ。

 新舞台で違う物語が始まるのを期待していたため、肩透かしを食らったほど、全く同じ場所。攻略順路は全く違うが、あらゆる場面が見知った東京の街だ。

 前作の流れはきちんと説明があるし、各種TIPSも充実している為、プレイしていなくても多分大丈夫なはずだが、俺はプレイしてた側の人間なんでよくわからん知らん。

 話のノリも基本的には同じ。重厚で突き放した感覚はなく、ペルソナシリーズを想起させるノリで、キャラが軽快に会話する。

 

 しかし、面白い。

 

 戦闘が面白い、合体が面白い、話の展開が面白い。

 同じようなシステムで、同じ場所で、似たようなノリなのに、面白い。

 それは一重に細かな調整とブラッシュアップのたまものだ。

 

修正、調整で別物に

 以下、ストーリー以外の面で自分が気付いた素晴らしい修正・調整を列挙する。

  • 無闇に厳しい序盤のハードルが下がった。
  • 終盤に向けてきっちり上がっていく難易度。
  • 導入は少し長いが、早い段階で小・大マップを行動出来る。登場人物もお堅い人間が減り、一方で早めに大きい展開が用意され、勢いがつきやすい。
  • アクションでの先制攻撃が非常に取りやすくなった。逃げようとして背後から追いつかれた時以外、先制を取られる確率がグッと下がった為、理不尽に感じる死亡が激減。
  • 単なる運としか思えなかった交渉会話がかなりまともに。悪魔ごとにある程度正解の会話パターンが探れるようになっている(同じ口調でも悪魔ごとに正解は違うし多少揺らぎはあるようだが)。普通に会話を楽しめるようになった。同種悪魔に話しかけた回数によって有利な交渉になりやすいよう調整されているように思う。
  • 一度、仲魔化・育成した悪魔は再度話しかけた際、交渉なしでいきなり仲魔に出来る場合があり、育成・合体のテンポが飛躍的にあがった。
  • スキルが悪魔ごとの補正で悪魔の性能に明確な個性が出た。合体継承時にどのスキルを持たせて使わせるのか、考える必要があり非常に悩ましく楽しい。
  • 前作オリジナル悪魔がかなり数を減らし、続投している僅かな悪魔も統一された絵柄にリライトされている事で、全体の統一感が蘇り、没入感を変に削ぐことがなくなった。
  • ニヤリの効果が随所で改善され、更にニヤリを消すスキル、任意につけるスキルが出たことで戦略上扱いやすくなった。同時にハマ・ムドの効果にも調整が入り、頼もしさも。
  • MPの維持が難しい為、主人公の物理・銃は、ノーコストのダメージソースとして有用性が高く、魔力最強は変わらないものの、物理・銃にも多少は光が当たった。多少だけど。
  • 邪魔だったパートナーが頼もしい存在に。各パートナーごとに性能がはっきりしており、戦略上も有用で選び甲斐がある。
  •  フォント全般がより雰囲気に合ったものに変更された。

  • マップ関連のUIが非常に使いやすくなった為、飛躍的に移動がしやすくなった。特に繋がりが解りにくかった大マップがすごく歩きやすい。

 書き出すと結構あったなー。

 上記、修正・調整の個々は小さいが、それによって、プレイストレスは軽減、戦闘・交渉会話・合体という女神転生の核がしっかり楽しめるようになり、全く別の手触りが生まれ、シリーズ特有の楽しさが戻っている。

 戦闘が楽しい、会話が楽しい、合体が楽しい。継承で悩み、編成で工夫し、足りない手を召喚、アイテム、パートナーなどの戦術で補う。

 難易度の上がり方も良かった。こちらの火力も上がるが、敵の火力も負けじと上がって行く。特に中盤以降が顕著で、ボス連戦が増える。単体ボスに対策するだけなら1~2体対策したスキルの仲魔を用意しておけば余裕なのだが、連戦となるとある程度即興も交えないときつい(レベルが滅法上がりやすいのでゴリ押しも出来るが終盤だけはそれも通じない)。

 こちらの火力も上がるが、燃費が悪くなり=MPが枯渇するようになると、アイテムの使用や仲魔の交代を余儀なくされ編成に気を使う場面が増える。

 魔に振りまくり、えげつない火力を出せる主人公のおかげで短期決戦が進む一方、バフに手を抜いたり、迂闊な攻撃をすると、一瞬で壊滅寸前される戦いが最後まで切れず楽しめた。ラスト、回復をミスって1パーティーが全滅した時はマジで焦ったな…。

 

話のノリは同じだが、設定の面白さが違う

 先に断るとここからは軽度のネタバレを含む。

 

 正直、4に続いてどこか軽い本作のノリそのものは好みではない。

 饒舌で軽快な会話からは、事態の大きさに釣り合う程の葛藤や深みを感じるのは難しいし、パートナーが子供なのはともかく、思慮の足りない子供らしい振る舞いに沿った動きを強制されるのは結構苦痛だったし、対する大人の対応も余り響いてくるものがなかった。絆を語られても、絆の強さに共感できるだけの根拠を見せてくれないから苦笑するしかない。

 ただ、そんな事がどうでもよくなるくらい、今作の悪魔たちの根拠には痺れた。

 神話に独自の解釈で遊ぶ女神転生シリーズにおいて、これまでのシリーズにも増して、今作の悪魔たちは本来の役割と戦い、あるいは、役割に忠実に抗って大活躍してくれる。

 これまでのシリーズでも多く繰り返された一神教内の戦い=真4ではメルカバーvsルシファーという構図に従属あるいは、一時協力のような形で登場する事が多かった、ヒンドゥ、仏教北欧神話メソポタミア一神教によって貶められた多神教の神々が多神連合という第3勢力として登場する。有力悪魔たちは元の出自に相応しい言動を行い、見合った能力と変化を見せてくれる。これまでもあった要素だが、量と畳み掛けが素晴らしい。ミロクデラックスの各種能力や言動、クリシュナのアバター能力、満を持しての変身など、彼らの動きは全編通して楽しませてもらった。

 四天王、ピラーなど随所で真1~2を想起させる要素がアレンジされて登場するのも、胸が熱くなる。

 更に、素晴らしかったのは、唯一神殺したれる観測の能力と、それゆえに悪魔たちは人間を利用する/人間だけが悪魔を滅しうるという設定は、主人公たちの戦いに(良くも悪くも)大きな根拠を設定しており、終盤の畳み掛けを最高に盛上げてくれていた。

 

難点もある

 いくつか感じた難点も挙げておく。

 まずは、マッカ稼ぎのし辛さ。ここはもう少し改善して欲しかった。一応、麻痺+ファンドという技が増えており、回収による貯金もいくらかしやすくなっていたため、序~中盤はなんとかなったのだが、全書召喚を頻繁に行うようになる終盤になると明らかにお金がきつい(素材悪魔の時点から吟味をやるとお金がメリメリ減る)。

 敵レベル上昇の取得金額増加率を更に上げたり、終盤ダンジョンなどで換金用アイテムをドロップするようになるなど、後一歩稼ぎやすくして欲しかったように思う。端的に言うと、クリア直前の2日くらいラストダンジョン彷徨ってカツアゲしかしてなかったから、東京のこと忘れそうになったよ。

 マッカの稼ぎにくさと連動して、高価過ぎる上、性能の微妙な装備品も辛い。武器は使い道もあるが(状態異常弾は最高)、特に序~中盤の装備品は完全に着せ替えアイテムでしかない。逆に終盤防具は、性能こそありがたいものの、買うためにはどれだけカツアゲをすればいいのか気が遠くなるような値段設定がされている。あくまで自己満足、あくまで俺ツエエをしたい人向けだけのオマケという位置付けだと思うが、それにしたって、クリア後開放の高難度チャレンジや、特殊合体でのみ入手できるような形にしてくれた方が楽しい遊び甲斐に繋がったはずだ。あれらバカ価格装備を入手するために、カツアゲファンドを延々と繰り返すプレイのどこが楽しいんだ言ってみろ。

 

 もう一点の残念な点は、あからさまに過ぎる選択肢。

 ほとんどの選択内容が直接的・極端過ぎて、葛藤を迫られる場面がなかった。しかも最終的なダグザの選択肢を見る限り、それまでの選択肢は余り関係ないようにしか思えず。全選択肢で生温い方を選んだのに、最後まで自分になびくと思ってたシャア・ダグザブル、アホかわいすぎない?

 ただ、今回、ニュートラルルートを掘り下げ2分岐するというのは、良かったと思う。

 何せ、これまでのシリーズでさんざんロウvsカオスという構図を繰り返し、ニュートラル=ロウもカオスもぶっ倒す人間至上主義展開を繰り返した訳で。更に言えば、ロウ・カオス・ニュートラルという3方向にも新しい視点を見つけるのは、難しくなってきているかも知れない(未だどの道に行くべきか迷ったことはないんだが)。

 今作、真4Fでは、ロウ、カオスはおまけとした上で、ニュートラル=どちらでもなく、その中で人間存在をどう位置付けるのかという展開で、それなりに新鮮味があった。惜しいのはそこにもっと迷い惑う、プレイヤーにも葛藤を促すだけの余地が欲しかったという事だが。特に近年は、洋ゲーでの楽しい選択肢(玉石混交でもあるけど)を体験している故に、余計に不満に思ったのかも知れない。

 

 尚、ほぼ全ての場面でゲームオーバー=ノーリスクでリトライが出来る構造になっているが、基本的にどの場面でもセーブの出来るシステムという事を考えるとオートセーブの手間を省き、設定に繋げて消化している為、これはこれでまぁいいかなと感じた。お蔭さまでというか、逆に結界の中にいた時は少しピリッとした刺激を味わえたし。

 予告もない突然のボス戦がないゲームにおいて、一瞬ぼんやりした隙にバックアタック→先制取られて雑魚に敗北→ゲームオーバーになるのが良い緊張感とは思えない。もし戦闘敗北=ゲームオーバーだとしても、緊張感を持ってどこでもセーブをするだけだったろう。

 ラストダンジョンが難儀で、でかいのはむしろご褒美です*1

 

 あと、これはもうしょうがないんでしょうが、金子一馬デザインの新悪魔も、見たかったなぁ…。

 

買ってよかった

 ダメでもしょうがない、と腹をくくっての購入だったが、買ってよかった。

 話のノリが、かつてのシビアでハードな空気を取り戻すことはないかも知れない。それはそれで恋しい気持ちがないではないが、まぁ、そこは置いても、充分に面白かった。

 調整ってほんと大事だよね!という当たり前の事を再確認しつつ、戦闘・会話・合体という女神転生のコアをあらためて楽しみ、悪魔の設定を遊ぶ物語を楽しんだ。

 真女神転生4だけでなく、真女神転生シリーズ自体が「ファイナル」となるかはまだわからないが…長く続いたシリーズを4で終わりにしなかった制作チームにありがとうと言いたい。そして、願わくば、またこのぐらいに面白い新作をいつか遊んでみたい。

 

  

*1: いや久しぶり地獄のような構造と広さで今これを繰り出して来るとは…という感情と同時に、いやまだ俺にはご褒美ですという自分がいて、ご褒美に思わせてくれるゲームに敬礼しながらご褒美と思える俺がまだいたんだ…って死んだと思ったアイツがひょっこり現れたような気持ちを味わったりしてた。