ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「ファイナルファンタジー15」感想

 年末のゲームラッシュがやばくて自分がどうしたいのか見失っている。俺です。

 

 今日は、発売から少し遅れて連休を確保、ドカッとプレイしたFF15の感想。

 

 

プレイ状況

 プレイ時間おおよそ60時間ちょい。

 エンディングを迎え、モブハントはそこそこ。ファントムソードは全取得。各種スキルはサバイバル以外10。

 亀は倒したので、裏ダンジョンに挑むかどうかというところ(多分やらない)。

 

 なお、「キングスグレイブ」「ブラザーフット」は開発が「見なくても本編楽しめます」と言っていたし、時間もなかったので素直に見てません。時間が出来たら見ます。

 

「綺麗」で「違和感」のある絵面

 まずは絵面の話。

 

 美術=デザインに関しては後述するとして、グラフィックについて言うと、今時、突出しているというほどではない。しかし、オープンワールドかつ、相当激しい(カメラが動きまくる)アクションができるゲームであることを考えると相当すごい出来だった。

 また、光の処理はかなり綺麗で、はっきりした光源のある場所にいる時や、各種光源が発生した際にカメラに対して起こる処理などは、めちゃくちゃにかっこいい。エフェクト含めて、写実にケレンを足した見せ方の数々は見事で、かっこいい絵作りに命をかけるFFシリーズらしさにグッとくる。

 惜しいのはフェイシャルモーション関係。リップシンクしろとまでは言わないが、メインストーリーイベント以外は、表情が硬い場面が散見され、古く感じる。アンチャーテッドシリーズやウィッチャー3の後だからなおさら。

 

 さて、自分の場合、購入動機にもなった、美術=デザインについて。

 ホストと揶揄されるような黒服主人公たち。彼らの使う武器はファンタジーらしい剣と魔法。活躍する舞台は、大自然と現代的な建物・道路が広がる世界。しかし、目を逸らすのが不可能なほどのサイズで、ちょこちょこファンタジーな物体が点在する。跋扈するのは動物ではなく、FFらしいデザインのモンスターたち。敵である帝国は、これまでのFFに出そうな(FF12っぽくもある)中世混じりの豪奢な、あるいはスチームパンクめいた恰好。色々チグハグなデザインが、要素ごとにまとまりつつも、全体がグラデーションに表現されることはなく、現実世界とFFらしいファンタジーが中間なしで混在している。

 一応、このような世界観になっている背景設定は存在するが、序盤時点では、主人公たちは技術鎖国の国にいたというくらいしかわからないしすんなり納得できるかは怪しい。大半のプレイ時間は、説明なしにものすごい違和感のある絵が、すごいクオリティーで展開される。

 制作の過程でいろいろあった故、こうなったのもあると思うが、この変な絵の世界が、すごいクオリティーで作り上げられているのを体験しないでいられるか!!という理由で購入に至った。

 で、買ってプレイした結果、やっぱり絵面が面白い。ゲームプレイによって、どんどん慣れてしまうのだけれど、やっぱりふとした瞬間に違和感がよみがえってくるし、この絵面だからこその面白さを、掬い上げるような手つきも随所にあって(セルフツッコミが結構ある)、こんな変な絵をこれだけのクオリティーで遊べるゲームなかなかない。

 

FFのオープンワールド解釈

 さて、やっと本題であるゲームプレイの話。

 今作は、シリーズ初のオープンワールドを謳っている。

 内容は、広い世界を気ままに移動してクエストやアクティビティ(ミニゲーム的なもの)をこなすという、GTA、スカイリムなど、海外製オープンワールドゲームと似たようなものだが、その過程である「移動」が、かなり違う。

 実際、プレイして一番感心したのはこの「移動」だ。

 既存のオープンワールドは、既知のエリアに行く場合、ファストトラベルで一瞬のうちに移動することが多いがこのゲームは違う。

 オートドライブの車に乗り込み、FFのサントラを聴き、たまに交わされる主人公たちの会話に耳を傾けながら、景観を楽しみつつ移動する。車で特定の場所を移動していないと発生しないクエストもあるので余計に車に乗る。

 既存のオープンワールドは、夜でも関係なく移動することが多いが、このゲームは違う。夜になるとやばい敵が登場して本当に危険になり、仲間がガンガン休もうぜと提案して来て車も運転してもらえない。なので、宿屋に泊まったり、キャンプで野宿して料理を食べる。おにぎりの件で有名になってしまったが、料理はどれも見た目が写実的によくできており、お腹空くレベルだし、何より、翌日以降の活動にものすごい強化効果がつく。

 大体、宿屋に泊まるか、キャンプしないといくら経験値が溜まっていてもレベルが上がらない。RPG的にはすごく重要な問題だ。

 また、宿泊までの冒険の様子を仲間メンバーの一人が撮影してくれているのだが、これがめちゃくちゃに楽しい。プレイヤーが任意に撮るのではなく、AIが勝手に撮影するのがこんなに楽しいとは思わなかった。行動を振り返るだけでなく、意外な状況や発見がたくさんある。全てのオープンワールドゲームにこの機能つけてほしいと無茶なことを思ってしまったほど、写真のシステムは素晴らしい。

 他のオープンワールドゲームでは、大抵個人行動だが、今作ではほぼ4人行動となるため、移動中は色んな会話が聞ける。その会話のどれもが、なんというかいちいち楽しい。見た目は頗る取っつきにくいが、言ってる内容や盛り上がってる内容自体は完全に男子中高生のノリでめちゃくちゃにほほえましい。釣り場で盛り上がる王子に、冷たい声援を送る仲間(けど延々待ってくれるし大物が釣れたら一緒にはしゃいでくれる)。敵との戦闘で活躍すれば「今のすげーな!」褒めてくれる。逆にピンチになった時は「今倒れてなかった?」「うっせーな」と冷やかしあったり「もうちょっとだ」と励ましてくれたりする。すごい景色を見てみんなで「うわーめっちゃ綺麗!!」「これはすごいな」と盛り上がる。外の世界を初体験して感動するキャラのセリフは、プレイヤーの感情を盛り上げつつ、同時に代弁もしてくれる(それが成立する絵作りをしてるってのがまず凄いけど)。こういった会話を聞けるおかげで、徒歩による移動だって結構楽しい。

 こうした諸要素によって、絶妙にプレイヤーの行動を操作し、自然とほとんどファストトラベルを使わない。車でドライブし、チョコボに乗って大地を駆け、足で歩いて走って、目的地まで移動する。夜は休んで明日の行動や手持ち素材と相談して、料理を食べ、写真を眺めて振り返る。

 

 オープンワールドと言えるほどの広い世界のほとんどを占める「移動」をファストトラベルでカットするのではなく、あえて移動を促す仕様をたくさん入れ、これまでのオープンワールドゲームでは感じたのことない「旅をしている」という独特の感覚をビシビシ感じさせてくれた。そして、その中で自然に主人公たちの会話を聞き、関係性を掴み、最初は変な見た目の兄ちゃんたちと思っていたキャラをどんどん好きになれた。

 

かっこいいが大味になっていく戦闘

 オープンワールドと合わせて重要なのが戦闘システム。

 戦闘では、武器による攻撃、ワープ、ガード・回避、ジャンプが可能で、ほぼアクションゲーム然とした調整になっており、スタイリッシュかつスピーディー。

 実際は、攻撃ボタン押しっぱなしで近くの敵にオートアタックが発動するため、ガチガチのアクションではないが、見た感じは、かなり高速で展開するモンハンの趣きすらある。簡単操作で複数の武器を切り替えながら使えるのは楽しく、ヒット感はほとんどないが、ファントムソードによるワープ=シフトを活用した戦闘は見栄えがする。特にシフトで簡単に追尾して展開可能な空中戦は、かなりかっこよく、楽しい。

 が、ゲームが進行で敵の数が増え、攻撃が激化していくに従い、的確に攻撃、ガード・回避を行っていくのがどんどん難しくなっていく。最終的にはマップシフト→シフトブレイクで飛びまわって突撃を繰り返すようになりがち。そもそも敵の攻撃予備動作が解りづらく、次第に、純粋なアクションとは言い難いスタイリッシュアクション風味な調整が悪目立ちしてきた。

 終盤~エンディング後の戦闘は、多数の敵との乱戦が多発。仲間AIは防御に問題があるため、主人公以外が一瞬で壊滅することもザラ。味方の位置を探すこともままならず、あらかじめ作った魔法を連発(仲間は巻き添えで)、あるいは、シフト連発ぐらいしかやりようがなくなったりして、戦略もへったくれもない。正直、戦闘は序盤の方が明らかに楽しかったため、多くても4体程度の敵とじっくり戦うような調整をしてほしかったように思う。

 せっかく用意されたファントムソードも、デメリットが一辺倒で、あまり使いこなす気持ちになれずこの点でも残念に思う。

 

開き直ったお使いサブクエスト

 せっかくのオープンワールドの中、普通重視されるサブクエストだが。

 本作のサブクエストは、ほぼ全てが単なるお使いでしかない。割り切りすら感じる。最近のオープンワールドゲームでは、世界観・サブキャラを掘り下げるためにサブクエストを利用しているケースが多いが、本作では本当に純粋にお使いにしかなっていない。主人公たち自体「お使いだよね」「またかよ」とツッコむくらいに単なるお使いばかりだ(しかし、これが辛うじてメタネタではないのがある意味すごいゲームだ)。

 じゃあサブクエ報酬以外にプレイする意味があるのかと言うと、なんと主人公たちのキャラクターが掘り下げられる効果がある。サブクエに対する主人公たちのリアクション、会話。サブクエをこなす過程で聞ける会話。それ自体がサブクエの意味と感じた。それでもどうせなら、クエスト本体もお使いに終わらない作り方なら、もっと楽しく遊べたのにな、という気持ちはあるが、まったくのお使いにも関わらず、つまらないと思わなかったのはすごい。

 

リニアな展開になる物語後半は豪速球(ほんの少しネタバレ)

 さて、物語について。

 本作の物語は、設定説明において、かなり荒い。

 オープニング早々、ライター野島氏お得意のカットバック演出でスタートし、かましてくれるが(シナリオは原案のみで退いたようだが、完成形も相当野島風味だと思う)、以降も、シーンはぶつ切りで、主人公たちの境遇・関係性の説明すらふっ飛ばしてSTAND BY MEがかかる。凝った絵で演出されるため、思わず見入ってしまうものの、冷めた人ならこの時点でゲームに対して相当距離が出来てしまいかねない。

 いざ冒険が始まっても、細かい説明はふっ飛ばしたまま状況は進んでいく。

 一部、ラジオなどから状況に関するニュースなどは聴けるが、世界観を説明するような情報はほとんど得ることができない。そこにいる人にとっての当たり前は、くどくど説明しない…というのは海外ゲームなどでも、よくある手法だが、あちらのゲームの場合は、わかりやすい世界観のケースが多いし、本や拾得物で世界観をフォローすることに余念がない。一方、このゲームの場合、相当後半まで投げっぱなしに近い。

 序盤で大きな出来事が起こるものの、のんびり旅を満喫してしまう(なぜなら楽しいから)。旅の目的は旅そのもので、そこにストーリー的な理由付けはほとんどない(あるが薄弱)。せっかく王の剣を集めるというテーマがあるのだが、ほとんどをリニアなイベント展開に使い切ってしまっていて、オープンワールドな構造に利用できていないのは困惑すら覚える。

 

 更に、物語は中盤、オルティシエという港町に向かうあたりから、オープンワールド構造を放棄し、完全な一本道の展開に突入する。

 以降は、一本道に入ったことを利用し、前半オープンワールド時が嘘のようなシリアス展開が連続する。オープンワールド構造ではテンポが悪くなるようなイベントも平気でガンガン起こす。何故なら、もう後戻りさせる気がないからだ。一応、オープンワールドにも戻れるが、時間を戻すという形でしか行えないようになってしまう。

 一本道展開の物語は、怒涛の感情押しだ。

 細かい説明はほとんどなし。オルティシエ前はシリアスシーンがギャグのように見えたこともあったが(ラムウが杖ぶちこむとことか最高に笑った)、以降は本気のシリアスになっていく。シーンも飛び飛びで詳細不明な点が散見されつつ、どんどん予想外の展開へと転んでいく。いや、なんでそこに行こうと思ったんだよ?チャプターチェンジの間に何があったんだよ。とか言う疑問を無視して吹き飛ばしながら、状況に主人公たちの感情がむき出しにされていく。設定などの足元が不確かなため、疑問も描写不足も気になるし、ところどころに挟まるニュータイプみたいな超展開も謎なのだが、エモ展開一点突破の強さが半端なく、結局過去に戻ることなく、最後まで突っ走ってしまった。

 前半、いやゲームプレイのほとんどの時間を男子中高生ノリで楽しく過ごした旅路が、圧倒的なフリとして効いている。オープンワールドを満喫せず、面倒なお使いでしかないクエストを切って捨ててメインシナリオだけを走っていたら、ここまでの感動もなかっただろう。

 主人公たちの感情だけにフォーカスを絞ったドラマなのに、主人公たちを好きになってしまっていたせいで、独特のオープンワールドを支えた要素を完璧なタイミングで使われて、完全にやられてしまった。

 

俺、このゲームのこと好きだ

 不満点を書き出すと結構あるゲームだ。

 ダンジョンのホラー風味はすごくいいんだが、いくつかのダンジョンは構造が複雑すぎるし長すぎる。というかコースタルワークスタワー(クリスタルタワー?)なんなんですかアレ。ウルフラマイターとナーガラジャ大量ってまともに戦わせる気あるのかよ。本作のバトルがちょっと嫌になってしまった最大の原因だよ。

 旅路を最高にしてくれる仲間たちだが、長くプレイしていると、道中のセリフもだんだん見慣れてしまう。一番楽しいところだけに、倍くらいのバリエーションがほしかった。ドライブ中の会話なんかも、色々ほしかったなぁ。

 他にもサブクエ周りなどで、考えられないノーヒントなクエストがあったり、エンディング後でも舐め尽くせないほど遊べる要素があるのはいいが、そうした要素が一番楽しかった部分の延長にないせいで、悪い部分が目立ってしまう内容が多い。亀に数日かけてシフトし続ける戦闘の何が面白いんだ…(パリィ演出は無駄にかっこよくてよかったけど)。

 過去最高にかっこよく強い召喚獣なのに、後半契約する連中は使える場面が数えるほどしかない。本来はもっと使える舞台がある予定だったんだろうな…。

 しかし、キャンプと写真に彩られた仲間との旅路はこのゲームにしかない楽しさで、主人公たちの奇異な恰好も、写真で見返すとどんどん味になっていく。旅路を経て、主人公たちをいつの間にか好きになった頃に展開されるメインストーリーは説明不足で無茶苦茶だが、自分の感情を確実に射抜きに来て、貫いた。

 

 もうこの4人によるキャンプと写真の旅路はないんだろうと思うと寂しい。15-2とか出さなくていいという気持ちもあるが…(ほら、Tさんの件もあるし)。

 プレイする前はまさかこんな気持ちになると思ってなかった。寂しいけど、このゲームのことが好きだと思える。うん、最高でした。

 

 続編はともかく、このゲームで培ったオープンワールドゲーム制作の経験を活かしてほしい。というわけで、FFチームの次の作品にも期待したい。

 

※追記 めちゃくちゃ大事なことなのに書き忘れてたけど、音楽も最高でした。サントラ買うぞ…。

 

 

 

今日は以上。