ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「ゴッドオブウォー」感想

久しぶりに普通の感想。

 

登場する神はほぼ殺す、でおなじみ「ゴッドオブウォー」の最新作をプレイし、クリアした。

 

 

クリア状況

メインクエストを全クリア。

ムスペルヘイムの試練、ニブルヘイムは途中でやめた。

ヴァルキュリアは全滅させた。

→後日トロコンした。

 

 

寡黙なろくでなしお父さんになりました

ゴッドオブウォー1〜3では、怒れるスパルタのハゲとして始終ブチ切れっぱなし、ゲーム開始直後からラストバトルまでハイボルテージで殺戮の限りを尽くして駆け抜けたクレイトスさん。

システムを全面刷新した最新作では、ヒゲが生え、気難しく寡黙なおっさんに転身。随分、落ち着きと貫禄が出た。いきなりクライマックスだぜ!な前シリーズまでと違い、導入は剣呑ながら静かな立ち上がりで、これまでと違う。静かな迫力を感じさせるヒゲイトスさんの佇まいは、シリーズが復活するまでの年月を感じさせる。プレイヤーである自分が歳をとった分、クレイトスさんも歳をとったのだ…みたいな気持ちが自然にわきあがる。

ギリシャでの戦いの後、妻を娶り、息子アトレウスも生まれたようだが、オープニングはその妻の葬儀から始まる。妻が生きていた頃はアトレウスと距離を取っていたらしく、ゲーム中の二人の交流は非常にぎこちない。と言っても、前シリーズのクレイトスさんを思えば、他者とまともな交流が出来そうなイメージもない(邪魔な人間は叩き殺し、余計な人間は見捨て踏みつけ、神相手なら全部殺す。思い返しすと、息子とのぎこちない交流ですらかなりマシに感じるレベル…)。

一方、息子アトレウスの立場を思うと、クレイトスさんの態度は最悪だろう。子供に「やれ」「ここだ」「お前はわかっていない」「知らなくていい」を連呼。自分の過去も、母親に対する思いも、考えてること何もかもまともに説明せず、口を開けば息子を否定するような言葉ばかり。児童相談所の人間が見たら憤死しかねない。流石やで、クレイトスさん。

そんなクレイトスさんと、利発な息子アトレウスの二人で、母の遺言を果たすための旅路に出発することになるのが、今回の物語導入となる。

 

 

色々変わったゲームプレイ

クレイトスさんが変われば、ゲームプレイもかなり変化している。

  • TPSな視点と操作に変更
  • メイン武器は手元に呼び戻せるかっこいい手斧に(そしてそれだけではない)
  • 旅の相棒=息子アトレウスも間接操作可能
  • 武器パーツや防具などを組み合わせ、キャラ性能をカスタマイズ出来る
  • マップの行動範囲が広がり、メインクエストの合間ではサイドクエストや探索・収集が可能になっている(BoW以前のゼルダライク)
  • 残虐描写はほんの少し控えめになった(モツが飛び出したりしないだけかも)

前シリーズは、PS2時代の3Dアクションを煮詰めて固めたかのような内容だったが、今作は昨今の3Dアクションを煮詰めて固めたかのような印象。目新しさはないが、当代で出来るゲームプレイと技術の純結晶のような仕上がりは、前シリーズと共通している。

TPS風に変化したことで、一見の印象が随分違うが、派手なアクションは健在。武器が手斧とか地味じゃないか?という印象を覆すほど激しく暴れることが出来る。というよりむしろパワーアップしている。操作はかなり良く、こなれるほどに多彩な攻撃をド派手に繰り出すことが出来る。

装備の強化で、ある程度戦法を特化させられるのは非常にいい。素材集めは厄介だが、如実に強くなるためやり甲斐はある。

ただ、装備による能力値アップより、装備レベル(装備品の平均レベルかな?)の方が重要なのは少し気付きにくい。好みの戦い方からは性能数値が微妙に思えても、レベルの高い装備をつけて装備レベルを上げた方が圧倒的に有利になる。これさえわかってれば雑に強化してもサクサククリアは出来るが、わかっていないと難易度がかなり変わってしまうので、もう少しわかりやすくして欲しかったところ(鈍いので気づいた時には終盤近くだった)。

 

 

 

神話好きにはたまらん

ゴッドオブウォーと言えば、神話の独自解釈と、それをとんでもないスケールで描き出すビジュアルが素晴らしいシリーズ。

前シリーズでは、ギリシャ神話の神々が次々登場。地上はアテネから砂漠の果て、天界冥界までを舞台に、映画でもなかなか見ないスケール感のバトルを繰り広げた。

今作は、舞台を北欧神話に移し、同じく壮大なスケールの絵がバシバシ登場する。

巨人はクソでかいし、ヨルムンガンドは更に飛び抜けてでかいし、神々のバトルは大地を割る。

北欧の神から送り込まれた刺客により、半ば逃げるようにして旅路に出るクレイトス親子だが、行く手に現れる神々はギリシャの神々に劣らず人間臭く、厄介な奴ばかり。いずれの神も独自の解釈が加えられつつ、主なエピソードは原典にもある内容が多い(知ってる限りはだけど)。今作では、アトレウスが触媒になって神々のエピソードや解説をたくさん聞くことが出来る。単に解説文を見るだけとは世界の印象が随分違って、非常に楽しい。

 

 

 

旅路の果てに

息子アトレウスを守りたい、過酷な世界でも生き抜く術を教えたい。暴力装置たるクレイトスさんなりにアトレウスの親足らんと頑張るわけだが、クレイトスさんを操作するプレイヤーを見透かすように、アトレウスは「気持ちいいでしょ?」と問うてくる。

暴力アクションたるゲームプレイを活かした問いかけだが、ただプレイヤーに棘を刺そうとするだけでなく、実際クレイトスさんとして暴力を振るわなければ、アトレウスは失われるだろうほど、2人は過酷な運命に囲まれている、とプレイヤーは知っている。

アトレウスの反抗期中、壁登りでアトレウスを背負う時の気持ちがすっかり変わってしまった。画面向こうのアトレウスに話しかけることが出来ないプレイヤーのように、反抗期を前に黙ってしまうクレイトスさん。いや、むしろ今こそ喋れ!そこで変なシンクロしなくていいんだ!でも、なんて言えば伝わるんだろう…?俺ならなんて言う…?そんな事を考えながら息子を背負って壁を登る。

ゲームプレイの構造を使い、絶妙な居心地の悪さを演出しつつ、それでも暴力を半ば正当化する理由をプレイヤーに与える。絶妙だ。

その後、反抗期から親子共々陥った窮地を、クレイトスさんが無理矢理なんとかすることで、息子は反抗期を終えてくれるけど…状況と息子の利発さに助けられた感も。あの場面でああいうことしか言えないクレイトスさんマジクレイトスさんだわ。

 

ド派手なバトルと、壮絶な展開の果てに、親子の旅路は一旦休息を迎えて終わる。

そして、物語は「次回に続く」で終わる。

ああもうそんな気はしてましたよ!!色んな神の名前が登場したけど、ほっとんど出ないんですもん!!異界へのワープも半分くらい封じられてますもん!!!

でも、「続くで終わってんじゃないよ!」という憤りは微塵も感じなかった。むしろ「こんなもん続編絶対におもしれえじゃないか!!」という終わり方。悔しい!!掌でコロコロ転がりまくってしまって悔しい!!!

「続く」で終わった事に対して、不満が一切なかったのは、これ一本でゲーム自体はきっちり楽しかったということと、今回の旅路に手応えを感じたこと、何より「たしかにこれだけ贅沢な世界と設定が敷けるのに一作で畳んでしまうなんて、勿体ないもんな〜」という気持ちになれたということもあるだろう。そんでもって、旅路の果てに明かされたあの事実をもって次回作に期待すんなってのも難しいですよ。

 

 

早く続きを頼む!

少し気になったところはないわけじゃない。

息子の反抗期は苛烈だったのに、結構あっさり収まるのは気になった(ショック療法みたいなものだったとは言え……でもラストのアレを考えたら色々深読み出来ちゃう…)。

探索含め自由度が上がったのはいいが、細かい収集が多かったり、ムスペルヘイムヴァルキュリアなど、水増し感を感じないではない。

マップやアクションは充実しており、粒揃いではあるが、ボス戦の数は少なく感じた(やはり前シリーズと比較してしまう)。

そうした気になるところが、些細な欠点と思える出来映えだった。

想像以上に気持ちのいいアクション、歯応えがありつつ決して厳しすぎない難易度、装備を鍛えて自分なりの戦いをカスタマイズする楽しさ、美しくバリエーション豊かな景観とシチュエーション、ド派手な演出に、ドロドロした人間(神々)模様……不器用通り越して息子よりコミュ障な親父と、利発だけど未熟な息子とのドラマは、まさに神話。父親になったおっさんとしてこうはなるまい…みたいな事を考えながらプレイした事もあって非常に楽しめた。

新シリーズとしてこれ以上ないスタートを切ったと思う。これを下敷きに今後のシリーズでどういう展開、絵を見せてくれるのか考えるとワクワクが止まらない。

早く続編を遊ばせてくれ!!

そして、願わくば、今度も3部作程度で終わってくれますように!!!