ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「レフトアライブ」クリア感想

 現在2周目、チャプター6を攻略中の「レフトアライブ」。

 ベストエンドを見てから感想を書きたい気持ちもあるが、初周プレイ時の印象が薄れてきそうなので、ここで感想を書いておこうと思う。

 

 

クリア状況

www.youtube.com

 1周目を難易度:スタンダードでクリア。2周目はライトでプレイ中。

 クリアまでは17時間というところ。リトライ分などは含まれないため、実際は、25時間くらいはかかってそう。正確なプレイ時間は不明。

 

 

グラフィック・モーション・サウンド

 序盤の感想では少し悪く言いすぎたが、グラフィックは、やはり標準より劣る。

 キャラモデルなどはそれなりだが、炎、火花、爆発などのエフェクト関係は正直言ってしょぼい。背景は雰囲気のいいところと、そうでもないところが極端。光源・陰影処理がどの場面でも一様なことが原因だと思う。光の表現やフォグ表現は、結構雰囲気があるのだが、ステルスにおいては見通しが重要なので、ゲームプレイの邪魔になる時もある。

 モーションは一番微妙に感じるところ。最近の写実寄りビジュアルを指向するゲームは、多彩なアニメ、ブレンド技術が標準装備になりつつあり、それに比べると、かなり見劣りして感じられる。これがアニメ調の美術なら、そんなに気にならなかっただろうに…。

 BGMについては、メタルギア調の戦闘BGMはアホほど聴く羽目になるので、流石に覚えた。遠く響くヴァンツァーの足音など、環境SEは良い感じ。だが、自キャラのSEがアクションと一致していないのは地味に気になる(特に方向転換時のSE)。

 どの要素も、ハイレベルなゲームと比べると、しょぼく感じる。

 一方で、写実寄りのグラフィックであることを差し引いてみれば、割とこのぐらいのゲームはよくあるんだけども。クオリティと美術の指向が噛み合っていないせいで辛い評価になりやすい。

 

 

 

慣れが必要なUI・アクション

 とにかく、慣れが必要である。キーコンフィグが少し独特で、最初は苦戦させられた。特に、メニュー画面の操作と、ガジェットを選択するホイール呼び出しがなかなか馴染まず苦戦させられる。慣れで解決したが。

 チュートリアルが大雑把なこともあって、ホイール登録するアイテムを自分で選択可能と気付くまで、選択ミスも多かった。気付いたあとも、ガジェット装備画面と、ホイール画面の対応がわかりにくく、思ったようにホイールを編集できず。むしろ、ホイールがどんな風に選択されていても、アイコンを見て一瞬で選べるようになる方が早かった。モニターが小さい人だと大分厳しいと思う。

 アクションも慣れが必要。感覚的にはL1とL3ボタンが逆。これはキーコンフィグでとっとと弄ればしまいだが、(キーコンフィグはPCゲームレベルで任意に割り振れる)。カバーアクションが可能かどうかがUI表示されないため、確実にカバーしたいなら壁に直角にカメラを向けて行う必要がある。カメラの角度が浅いと、ローリングが出てしまい、状況次第で悲惨なことになる。

 敵の強さに、生硬いアクションも手伝って、操作性が悪いと判断されてもおかしくない。レスポンスは悪くないんだけどね。あと、ダッシュのモーションがBダッシュみたいで急にリアルをかなぐり捨ててるのウケる。

 

 

鋭敏な視界、高い攻防性能、アホなAI

 今作の高い難易度を支えているのは、主に敵の性能だ。

 敵は視界が広く、反応がかなり鋭敏。カバー状態でも、足がはみ出ていたり、角度などにより、頭が見える状態だとこちらを発見してくる。

 また、火力も非常に高い。至近距離でアサルトライフルを連射されると、ものすごい速度で削り殺される。エイム力も高く、ローリングしながら移動しても、ビシビシ撃たれる。防御力も半端ない。ハンドガンだと、ヘッドショット3~4発でやっと倒せる硬さ。全身アーマー着てるからね。当然だよね。

 一度見つかると、殺意溢れる攻撃を繰り出してくる恐ろしい敵兵だが、追跡・警戒行動はめちゃくちゃ緩い。視界範囲外に逃げ、潜伏しているだけで、簡単に見逃してくれる。厳戒体制の防衛と考えれば0点のAI行動なのだが、このアホさ加減のおかげで、攻略の糸口がある。もし、これがメタルギアの敵兵ほど賢かったら、絶対にクリア不能だっただろう。敵兵の低い知性、ありがとう。

 

 

フロントミッションは関係ない

 本作は、フロントミッションシリーズの世界観を踏んで作られているのだが……ヴァンツァー・戦争・国名という要素以外、フロントミッション」にはなんら関係ないと思っていい。「ファイナルファンタジー」と、聖剣伝説ファイナルファンタジー外伝」くらい関係ない。

 「フロントミッション」というタイトルを一切出さない方が良かったという気がする。ヴァンツァーという兵器の設定説明をショートカットできる利点や、広報的な利点もあったかも知れないが。いやいや、フロントミッションというIPを使ったからこそ、開発された企画なはずで、ここを嘆くのは筋違いだと思う。と思いながらも、このことで不幸なゲームになってしまったという印象も拭い難いなー。むにゃむにゃ。

 

 

幅広い攻略

 本作は、チュートリアルが薄く、難易度が高い。

 しかし、決して無茶苦茶な難易度ではない。いやマジで。

 本作には、高い難易度を突破するための、多彩な攻略方法が用意されている。必要なのは観察力と忍耐力。まぁ、忍耐が要求される時点で0点と言われたら終わりなんですが。

   とりあえず、アクションの上手い下手は、あまり関係ない*1銃を撃って戦うゲームじゃないからだ。レフトアライブは、観察し、予測し、模索して生き残るゲームだ。

 多数のガジェットにはそれぞれに特性がある。そのゲーム的な特性をあまり説明してくれないのが本ゲームの渋すぎるとこだが、そこは使って覚えるしかない。

 そして、このゲームのよく出来ているところだが、あらゆる局面で有効、かつ、安易な対応方法がない点。通常火器では、敵を即死させられないので、敵を集めてしまう可能性がある。発煙瓶+火炎瓶は静かに敵を倒せるが、火炎瓶の量がいる。ワイヤートラップは敵がこちらに来てくれないと使えないし、制作コストが高い。グレネードは威力が高いが敵が散らばる。アサルトライフルでスナイプするのは安全だが、時間がかかってかったるいし、いつも使えるわけじゃない。

 決定的に有用な攻撃方法がないせいで、状況に合わせて色んな方法を使う必要が自然と生まれる。

 敵が多そうor見通しが悪いなら索敵ビーコンを投げる。敵が邪魔なら、スモークグレネードで避ける。まとめて倒したいなら発煙瓶で集めてグレネードで吹き飛ばす。ワイヤートラップを設置して、わざと見つかりおびき寄せてもいい。誘い出しつつ敵をまとめるなら有刺鉄線も有用だ。銃撃によるガチンコ勝負は最後の手段だ。ヘッドショットで即死させられず、撃ち合いに強い敵と真正面から戦ってはいけない。

 敵兵の挙動に慣れると、結構、無茶な攻略が通用することがわかる。ドローンはハンドガンで撃ち落しても大騒ぎになることはない。敵の視界に入ってさえいなければ、ヘッドショットしようが、爆発物を投げようが、攻撃モードに入られることはない。警戒状態になって哨戒が始まっても、少し離れて隠れていれば、深追いしてこない。敵兵の挙動を把握するほど、難所を抜けるのが簡単になる。

 ボス戦で詰まったら、まだ行っていない場所でたくさんの物資を調達しよう。籠城戦ならワイヤートラップ、ガチンコバトルなら多数の弾薬と爆発缶で大体なんとかなる*2

 真正面から撃ち合いたい、あるいは、メタルギアのようなかくれんぼゲームを期待する人には全く不向きなゲームだと思う。しかし、癖はあれど、工夫すればそれに応えてくれるゲームプレイは、自分にとっては大変楽しかった。

 

 

メリハリがえぐいステージ構成

 美点であると同時に欠点だが、本作は全体の構成がかなり極端に出来ている。

 チャプター1はともかく、チャプター2~6までは非常に要素が多い。1チャプター内であちらこちらへの移動が必要になり、サブクエの数も多い。

 チャプター2は籠城戦、チャプター3はヴァンツァー戦という風に、ステージを特徴づけるシーンはあるが、敵兵が満遍なく散らばっていることも多く、ステージ単位でのメリハリが弱くなっているほどだ。

 しかし、チャプター7以降は、1ステージあたりの要素が一気にタイトになる。ほぼヴァンツァー戦だけで終わるステージがあったり、一本道に地下道を抜けボス戦をしたらほぼ終わりのステージがあったり。要素がタイトなおかげで、サクサクと進み、スピーディーに事態が展開していくのは楽しかった。

 全体で見れば、かなりメリハリが利いた構成で、思い切りの良さを感じる。

 

 

ドラマ中心のストーリー

 まだ、ベストエンドを見ておらず、未だ全貌が見えていない時点での感想。

 キャラ同士がいつの間にか合流しているなど、行間の多いところが引っかかったり、いくつかの要素が賑やかしに終わっているという印象は否めない。ステージの使いまわしも、ゲームプレイの起伏優先で流れを読みづらくしており、悪く言えば、あり物を組み立てて構成されているようにも見える。一部キャラは、その背景がよくわからないせいで、未だに何が目的だったのか不明だ(ベストエンドまで辿り着けばわかるかも)。

 だが、序~中盤の苦しいゲームプレイと、先行きの見えない展開があったからこそ、終盤のキャラの成長に説得力が出ていると感じる。

 緩いところもあるが、厳しい難易度を潜り抜けたからこそ、キャラの成長に感じる説得力、終盤の戦いとドラマは、満足いく内容だった。

 

 その後、2周目をクリアし、ストーリーの全貌がわかったが、ドラマ以外も結構楽しめた。やっぱり余白も多く、ある程度自分で埋めないといけない部分はあるが、色々疑問だったことに納得がいった。

 ※2周目クリア後の、ネタバレストーリー感想はこちら。 

 

 

問題に感じた箇所

 なんやかんや書いたが、荒い作りも散見される本作。

 個人的に、特に問題に感じた箇所を書く。

 まず、花形であろうヴァンツァー戦だ。見た目は派手、メカの挙動も油臭く、雰囲気はいい。すごくいい。

 しかし、このヴァンツァー戦、さほど面白くはない。面白くないのだ…。

 全挙動が重く、いちいちピーキー。全弾ぶっぱorタイミング見てレールガン、くらいしか選択肢がない。ローラーダッシュによる突撃からの、パイルバンカーコンボ、のようなロマンアクションが決まると最高なんだが、まず、パイルバンカーを装備したヴァンツァーに任意で搭乗するのが難しいし…。

 凝っているし、ゲームプレイに起伏をつけてくれている。しかし、せっかく凝っているのだから、このモードだけでも、楽しいゲームとして成立するレベルまで引き上げていて欲しかったな。

 

 もう一点は、先にも書いた「前半に要素詰めすぎ」問題。

 メリハリが利いた全体の構成は、物語と重なって良い効果を生んでもいる。

 しかし、サブクエの数を含め、ボリュームまで前半の方が重たいため、後半、力尽きたように感じるのは否めない。チャプター14の道のりは前半同等以上にハードで「やっぱ制作が限界だったのでは」と余計な邪推をしてしまう。

 

 ボス戦時のリトライポイントや、ロードの仕様も、個人的にはマイナス。

 毎度、イベントを見直さないと再戦ができない。ローディングを頑張っているのに、台無しにしている。立て直しが出来るようにと考えたのだと思うが、ゲームオーバー時に「バトル直前からリトライ」と「セーブからリトライ」を用意すればいいだけだと思う。

 ゲーム内に、ロードがないというのも地味に辛い。しょうもないミスをしてしまった時、すぐにセーブからやり直したくなった場合、死ぬしかない。蘇生剤を持っていたら、いちいち時間切れまで待機…。あと少し痒いところに手が届いていない。

 こういう仕様の足りなさがあるせいで「荒いが芯は面白いゲーム」という印象が「単に荒い作り」に感じてしまうのは勿体ない。

 

 

 

クリアボーナスでゲームが変わる

 2周目以降は、クリアボーナスによってゲームの方向性が大きく変わる。

 武器火力が1.5倍になることで、下級兵はヘッドショット一撃で死ぬ。ニンジャボーナスで、カバー状態なら敵にほぼ気付かれなくなる。

 こうなると、1周目で培った経験も合わせ、攻略は非常に簡単になる。もちろん、多数の敵に見つかるような状況で不用意な攻撃を繰り出せば、ハチの巣にされるが、2体くらいの敵兵までなら、一方的に制圧することが容易、というのは全然違う。

 苦労したポイントを楽々突破するのは、非常に気持ちいい。

 反面、攻略内容が単調になるため、爽快なだけで、本作特有の面白みが死んでいるのは間違いない。

 クリアボーナスの種類も、必要ポイントのバランスも大味で、おまけとは言え、2周目以降がより楽しくなるようなボーナスがもっと欲しかったと思う*3

 問題はあるものの、サブクエなどには集中しやすく、色んな要素を埋めるのには最適。2周目クリア、3周目クリアで更にボーナスが解放されるので、それによって、上位難度を攻略するのは楽しいかも知れない。

 

 

時代にそぐわない鬼子

 全体的には、とにかく「時代にそぐわない」という印象。

 不親切なチュートリアル・UI。ユーザー任せのキーコンフィグ。グラフィック方面が他作品に見劣りするため、不親切さが単に手抜きに見えてしまうのもしょうがないと思える。敵兵の挙動も、アホっぽさは狙った隙だと思うが、他要素との兼ね合いで単にバカのように感じられる。

 即効性が高く、充実したビジュアルのもの。あるいは、派手で爽快感たっぷり、短時間で楽しめるものが求められる時代。

 ただ、自分には刺さった。状況を打破するために工夫させるゲームプレイ。リプレイを促進する選択肢とサブクエ。周回要素は調整不足だが、何度もプレイさせようという意欲は感じる。少なくとも、制作者が意図したであろう「極限状況で、工夫によって生き残ろうともがく」という遊びは達成していると思うし、それを楽しむことができた。決して、人には薦めないけど、十分に満足いくゲームだった。

 

 かなりの奇跡が必要だと感じるが、もし次回作が出るなら、ブラッシュアップ、クオリティアップもかなり期待できる。何故なら伸びしろだらけなので。

 突然の戦争状況で、ほぼ一般人が振り回されることを体感させる難易度と構成。ゲームプレイのコアは「色々出来るけど、有用な行動を取ってると大体同じことやってる」というゲームが結構ある中、状況に合わせて色んな切り抜け方を楽しめた。それだけに、より深化しつつ、荒い部分が磨き込まれた続編を遊びたいと願う。

 奇跡が起こって、この鬼子の可能性が、大きく花開いてほしい。

 「奇跡は起こらない」という、誰もが予想出来る未来を覆してこそ、痛快な世の中なんじゃないですかね?!スクウェア・エニックスさん!!もし奇跡が起こったら…株価は下がるやろな。

 

 

 

今日は以上。

*1: 対戦FPSではまるで勝てず、アクションゲームの高難度もクリアできず、ダクソでもレベル上げてなんとかクリアしてる自分がクリア出来ている、というのが根拠だけど、自分の場合、多少ステルスゲームに慣れているということはあるか?

*2: 強いて言えば、レオニードパートであるチャプター9と14は、物資が足りないと、かなり辛くなりそう。チャプター14はチャプター12・13でボックスにアイテムを入れておくことで援護可能だが、チャプター9はチャプター6時点できっちり装備を充実させていないと、どん詰まる可能性がある

*3: 武器火力アップをつける度に必要ポイントが上がって全武器種にポイントを振るのが難しいようにするとか、パラメータのアップダウンだけでなく、ストーリーがより深く解るサブクエが増やすとか、そういうボーナスが欲しかった