ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「KatanaZERO」感想

 4/18に配信された「KatanaZERO」を土日でサクッとクリアしたので、今日はその感想。

 

 

プレイ状況

 ストーリーをクリア。プレイ時間8時間くらいか。

 クリア後のアンロックは調べたら武器を変えるだけだったのでスルー。

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極めて上質なドット絵によるバイオレンス&グリッチ

 パッと見て目を引くのが上質なドット絵。

 ポージング、アニメーションが、めちゃくちゃ素晴らしい。

 更に、光源位置に合わせてキャラのライティングが変わるような細かい演出も加えている。これまでも「天空の塔」など、レトロゲーム調のゲームを制作していたAskiisoftだが、一線を画す出来だと思う。

 レスポンスも快適。ヒットストップも小気味よく、動画で見ると、シビアなアクションゲームを想像させられるが、見た目よりかなり簡単に高速の抜刀術を体験できる。

 演出面では、バイオレンスとグリッチ表現が目立つ。細かく描かれたドットアニメーションで飛び散る鮮血、叩き斬られる身体の部位。随所に入ってくるグリッチ表現は、物語の核心とも繋がりつつ、クールな雰囲気に一役買っている。プレイ中はほぼ言及されないが、サイバーパンク風の世界観には、バグったネオンがよく似合う。

 

 

アクションであると同時にパズル

 本作の操作感は間違いなくアクションゲームなのだが、攻略する感覚はまるっきりパズルゲームだ。

 敵の攻撃に当たると一撃で死ぬため、とにかく敵の攻撃に当たらないよう全ての敵を葬る必要がある。こう書くと反射神経がものを言うアクションゲームのようだが、主人公には体感時間をスローにする能力(バレットタイムですね)があるため、実際はそこまでシビアでもない。どっちかというと比較的、難易度が低めの部類だろう。

 また、倒された場合は、時間がギュルっと巻き戻り(スキップ可)、一瞬でリトライが可能となっている。

 一撃死を繰り返しつつ、最適な突入タイミング、撃破順序、スローの使いどころなどを組み立てていき、最終的には鮮やかに突破する。エリアクリア後に結果が再生される仕様もあって、難所を鮮やかに突破する行動を組み立てられた時の快感は手堅い。

 オマージュ元である、ホットラインマイアミと同種のゲームだが、こちらは活用できるオブジェクトなどが固定されているため、より最適の解を見つけるパズルっぽい感覚が強まっている。だからと言って、正解は1つ!というような、ガチガチに正解が決まっているということもない。あくまでアクションゲームであるため、アクションのテクニックで攻略してしまえる局面も用意されており、この匙加減が非常にうまい。

 1エリアのサイズも丁度いい。無闇に広いマップで失敗したマイアミ2をちゃんと踏まえてて好感触。

 

 

アドレナリンが噴出…しない

 高速の抜刀術。飛び火る鮮血。容赦ないバイオレンス。随所に挟まれるドラッギ-なグリッチ演出。そういうものからは、アドレナリンが噴出することが期待されるのだが、プレイしていると余りそういうことはない。

 理由は、日常パートのテンポが非常に落ち着いたトーンだというところにあると思う。

 グリッチ演出と共に虚実が不明になり、時間の前後も混濁、状況はどんどん混乱していく。のだが、合間合間に落ち着いたシーンが必ず挟まれており、会話パートも結構長い。

 おかげで、レベルデザインなどは堅実に加速し、ボス戦などでやりごたえも増しているが、話の加速具合はいまいち。ボス戦の数も少ないんだよな…。

 ドット絵の美麗さもお話のテイストといまいち噛み合っていなかったように思う。絵は非常によく出来ていて、文句のつけどころもないのだが、一方で、しっかりとした絵作りや、かわいらしいキャラデザインは、バイオレンスが炸裂し、混沌としていく物語のテンションにブレーキをかけてしまっているように思えた。バイオレンス&カオスには適度なチープ(下劣さと言い換えてもいい)さが必要だと思うが、本作の場合、それが足りていない。

 ゲームプレイの完成度はこうした欠点を補って余りあるが、ドラッギーで大げさな語りや演出より、シンプルにバカバカしく派手な展開を繰り広げてくれた方が美術に合っていたように感じる(作業コスト度外視発言)。

 

 

DLCで綺麗な完結はあるんだろうか

 物語の詳細にも言及すると。

 本作のお話は中途半端なところで終わる。ゲームプレイ同様の切れ味でスパっと本作のみの完結をして欲しかったと思う。続編で更に話を広げるほど、物語の奥行も感じられず、単に未完で終わった印象が強い。ラストシーンの余韻は嫌いではないけど。

 ゲーム内の選択肢によってエンディングが分岐して話が補完されるなら是非リプレイして試したいが、どうもそれが期待できないっぽいし、何度も同じステージを遊びたいタイプのゲームではない。解き方を知っているパズルを解くのはただの作業だ。

 サイバーパンク、ドラッグ、超人兵士、政府の陰謀、かつての戦争…色んな要素が登場するし、場面ごとの演出は凝ってるだけに、噛み合いきらないまま終わっているのは勿体ない。

 というわけで、できればDLCでお話を畳んで欲しいところ。

 

 

物語に過度な期待をしなければ

 中途半端な物語以外は、ほんとに素晴らしい出来だと思う。ちょっと優等生過ぎるくらいには。あと、ドットはかわいいけど、バイオレンスはほんとにグロにやらかすので、苦手な人はダメだろう。

 ホットラインマイアミぐらいの爆弾を期待すると肩透かしだと思うが、ゲームプレイはとことんイカしてる。日本刀のみで単身敵地に乗り込み、何度もやり直して、完璧な軌跡のみを監視カメラに残していくのはとても楽しい。

 素晴らしいドット絵とアニメーションを楽しみつつ、サクッと過激なアクションを楽しみたい人には良い内容だと思う。

 

 

今日は以上。