「アライアンス・アライブ」感想
久しぶりにテーブルレイアウトを触ったんだけど地獄。俺です。
先日のベセスダセールにて「ディスオナード2」を購入したのでチマチマとプレイ中。見つからず不殺なプレイをしているせいもあるが、せっかく各種取り揃えられた攻撃手段を全く使わずに進んでいるので異常にチマチマとクイックセーブ&クイックロードしながらのプレイで、ダイナミックさの欠片もない。こういう遊びも許容するけど多分気持ちいいのはこういうプレイじゃないよな、と思いながらプレイしている。
今日は「アライアンス・アライブ」の感想。
プレイ状況
クリアまでのプレイ時間は約46時間。
四凶はコントンのみ面倒過ぎてスルー。混乱防止アイテムが最終ダンジョンまで手に入らなかったので…。
水魔の巣は多分全て解放した。
ギルド加入者については結構網羅したと思うが、取り零しの有無については不明。
レガシーの呪いを解呪することに成功!!
今、新規タイトル、しかもRPGをリリースしよう!と作られたフリューの「レジェンド・オブ・レガシー」は正直…微妙だった。いや別に最悪なゲームって事はなかったけど。クリアはしたし。でもなんか修行かな?って思ったところはある。
そのレガシーと、ほぼ同じ制作陣にて作られた「アライアンス・アライブ」。プロデューサー、バトルデザイン、キャラクターデザイン、サウンド、開発会社…諸々全部同じ座組!発表当時、いや、これどうなんだ!と。思いはしたが、あともう一回信じてみようかと。最悪、浜渦氏のサウンドは最高だろうと。
こんな塩梅で、不安いっぱいのまま買ったんですが……”今らしい配慮”と”懐かしい要素”がしっかりと編み込まれた丁寧な快作でした。レガシーの呪いは解けた!!
楽しかったとこ箇条書き
ダラダラ書いたらものすごい勢いでまとまらなかったので、楽しかったところを箇条書きにします。
- 最速設定だと一瞬で終わるほどスピーディーなバトル。ほんとに早い。
- 寄り道すると、軽く死ねる強敵が序盤から登場してプレイヤーの不用意さをしっかりと咎めてくる。
- ポジションレベルをしっかり育てれば無茶な運用でも使える自由度の高い育成。うちのレンツォさんは盾でした。
- 覚醒(閃き)による逆転劇。ダメだこれはジリ貧で死ぬ!からの閃き連発→撃破はやっぱり熱い。
- 強烈に強い中盤戦(と言うか全編通して)最強の壁、グロッサさん。
- どこを強化するか非常に悩ましいギルド。
- 笑ってしまうほど強い、シキの旋風根絶陣。これがなかったらラストの道中、めちゃ辛かったかも。
- 突然、無策のプレイヤーを瞬殺してくるコントンさんの極悪さ。毒以上のキツさ。倒せなかったけど2周目で倒す。
- テンポが良くしっかりとコミカルなツボを外さない会話劇。
- 反面、かつての和製RPGを彷彿とさせる序盤からかましてくる絶望展開。
- 徐々に仲間が集まってくることに説得力のある展開。
- 群像劇という謳いに偽りなく偏りの少ないキャラ描写。
- 女性陣が大体強いしかわいい。ティギーかわいい。武器、風砲しか使えないけどかわいいよ…。
- サブキャラもちゃんとイベントを作ってあって嬉しい。
- ロビンス最高。
- ラストバトルの演出、ベタだが良かった。
- 脇役なギルドメンバー集めも、きちんと楽しませてくれるセリフ。
- 徐々に賑わっていく方舟の様子。本拠地…本拠地じゃないか!!
- 相変わらず浜渦サウンド。
- ラスト、王道主題歌っぽく浜渦サウンドが使われてるのってなんか妙な新鮮味があってメチャメチャ興奮した。
大体こんな感じ。
いやざっくり書いちゃったけど本当によく作り込まれていた。開発のキャトルコールは「メタルマックス4」を作ってるんだもの。やれば出来ると思っていたよ!!
遊びやすく練り込める
とにかく、全体に遊びやすい。
正直、戦闘・育成関係のシステムは色々要素が多くてややこしいゲームだと思う。サガ的な武器、術、陣形、閃きの要素。レガシーから引き継いだポジションという概念。資質という積み上げ要素。更にギルド強化による補助と追加システムまである。
しかし、徐々に各種要素が順次解放される+バトルのバランスがマイルド気味で難易度曲線も滑らかなため、全てを把握し綿密にやらなくてもなんとか勝って行けるようになっている。陣形とポジション押さえておけば、後はそこそこ大体でも行けると言うか。
で、「こら大体でもいけるで!」とイキったプレイヤーを咎めるように、ポイントポイントで壁が立ち塞がり、装備を見直したり、ポジションレベルを上げ直したりする必要が出て、システムへの理解が深めていくようになっている。まぁ、グロッサさんのバカ強さについては、恐らく物語の要請による影響の方が強そうだけど。突然全滅必至な強さだったから、倒した時ガッツポーズ出たよ。
最大4倍速の戦闘スピードのコントロールによって雑魚戦はサクサク。ブレイブリーデフォルトにもあった要素だが、こういう機能の便利さはとても今様。
シナリオの王道具合
王道と言っても、内容や展開がよくあるパターンという話ではない。いやまぁよくあるパターンなんだけど、そこが重要なんではなく。王道らしく、しっかりと構築されているという話。
王道ってお話において好かれる典型的な筋な分、ちゃんと設定含めて周辺を手抜かりなく作らないと成立しない物だと思う。そういう意味で、このアライアンス・アライブはしっかりしたシナリオを提示する事で、王道足り得る内容となっている。流石、群像劇を描いて最高のゲーム(幻想水滸伝)を作った村山吉隆氏。
幻想水滸伝を思い返すと、このアライアンス・アライブでは、女性陣が話をリードしているという違いがあって差が面白い。あちらは戦記物でこっちは異文化交流メインという違いから来る差かも。最初はアーシュラがガンガン推進していくキャラかな?と思っていたが、ティギー登場以降はティギーが回す回す。基本は理屈の通った事を言ってるけど欲望に関しては無茶苦茶感情的でかわいかったです。
残念だった点は2点。
まず、中盤、少々中だるみするところ。
中盤以降、自由な移動が解放される事で、これまでのリニアな展開から、比較的自由度の高い冒険が可能になるのだが、一気にプレイが落ち着いてしまう。中盤~結晶世界までの探索要素も面白いのだが、ハッキリ言ってそれまでの展開が面白すぎたせいで、比較すると、どうしてもテンションが下がってしまうのは否めない。
もう一点は、クワルサのビジョンがいまいち解らなかった事。その上、バッサリ不理解を宣言されちゃったもんで、面食らってしまったが。お後良ければ全て良し。ラストバトルの演出にて、堂々ベタにかっこいい事されちゃって、もういいや倒せ倒せ!という気分に。その後、興に乗って全力の総攻撃を仕掛けたら、えげつないダメージを叩き出し1ターンで撃破出来たので、アニメの最終回かよ!!と最高にテンションが上がってしまった。
取り返しのつかない種々の要素
本ゲームには取り返しのつかない要素が結構ある。その大半がギルドに関連する部分。大抵、ギルド加入メンバーorアイテムの2択になっているのだが、結果が解っていればギルドメンバーを選ぶのは確実で、2択の結果が非常に偏っているのが惜しい。「ねんがんのアイスソード」ぐらい強い武器が手に入るなら良かったが…大体は一時しのぎになる装備が手に入る程度。取り返しのつかない要素=ダメとは全く思わないが、二択に対して結果を知っていてすら迷えるようにして欲しかったのが正直なところ。
これでまたキャトルコール+フリュー新作に期待できる
前述の通り、少々、もったいないと感じた部分もあるが、全体的には非常に満足な作りで、バトル・育成とシナリオを十二分に楽しませてもらえた。
世界の成り立ちについて、完全には詳らかにされない辺り、これは次回作への余白を残したと捉えていいんでしょうか。まだ見てないだけで、詳細の解るイベントなどあるんかしら…。ないのなら、匂わすに留めた水魔たちの成り立ちや魔族たちのより突っ込んだ描写などを続編に期待しつつ……いや、このぐらい面白いなら、また完全新作RPGでも全く問題ないです。今後も細々と応援していきたい。
とりあえず、2周目では図書+戦術ギルドを上げまくって、コントンを楽勝に倒そうと思います。
今日は以上。