ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「ザンキゼロ」追加感想

 ザンキゼロをようやくクリアしたので、クリアまで通した感想を。

 

 いやー、いいゲームでした。

 大体の感想は、前に書いたのと変わっていないので、細かいゲームシステムの感想については割愛。

 ※別記事で、攻略上、役に立つかも知れない小テクニックをまとめてみた。

 

 

クリア状況

 難易度Ⅲでプレイ(終盤、何度か難易度Ⅳ~Ⅴに変えた)。

 シガバネ埋めと、途中のボス一体の部位破壊、料理以外はトロフィー取得。

 今は、難易度を上げて廃墟イベントと、料理素材獲得のため、各ダンジョンを奔走中。

 

 

 

現代版ダンマスを成立させるルール

 途中感想で書いたことの繰り返しになるが、このゲームの基本はダンジョンマスター」を現代風にリファインしたものになる

youtu.be

 

 「クローン人間」である主人公たちは、死ぬたびにエクステンドすることで、強化されて復活することができる。この、高難度による失敗を、そのままキャラ強化に転換できるルールによって、遊びやすさを担保したまま、探索・サバイバルの厳しさをしっかり叩きつけてくれた。

 

 

 

終盤は少し辛かったが

 ゲーム終盤は結構きつかった。

 ダンジョンは複雑で謎解きもきつく、爺と擬態クリーチャーの火力がきつくてなかなか前に進まなかった。擬態クリーチャーの自爆で即死。いきなり爺の張り手で即死。雑魚殴ってたら背後から影男に襲われ即死。通路での戦闘が多いため、アイテムロストが怖い=死んだらリロードするせいで、なかなか強くもならない。

 途中で頭を切り替え、全員手ぶらでシガバネ獲得だけの死にまくりプレイを数回繰り返すことで、一気に楽になったが、一時は難易度下げようか少し迷ったレベルだった(そもそもこういう考えになる時点でこのゲームの基本的な攻略を見失ってた)。

 丁度同じぐらいのタイミングで、それまで物語を牽引していたフックがあっさり畳まれてしまうのも少し残念ではあった

 それを乗り越えて辿り着いたエンディングは素晴らしかった。少々都合のいい展開があったり、黒幕の行動理由に強引なところが見られるなど、気になるところはあったのだが、スタッフロール前後のシーンによって、そういうツッコミどころが猛烈に相殺されていく。最後の最期は、このゲームシステムと、各章でしっかりキャラを立たせてきたからこそ、なるほど、と思える見事な着地を決めたのには感心しながら泣いてしまった。こういう神話みたいな展開を、ある程度のリアリティをもって再解釈して描いたみたいな話、かなり好きなんだよな…。

 

 ※インタビューを見たら、結構狙って神話っぽいシナリオを組んでいた様子。

www.jp.playstation.com

 

 最初は少々薄口に感じられたキャラたちも、終わってみればみんな好きになっていた。特にムードメーカーというだけに終わらないリョウの奥行きはお気に入り。各章ごとに、キャラの内面描写がなされたこともあって、みんな表出している言動だけが全てではないと感じられたのも良かったな。

 

 

 

気になったところもあるが

 多少、気になったところを箇条書きで。

  • パーテーションなど、一部改装使用のアイテム入手が妙に厳しい(似た用途の鉄柵は余るのに)。
  • 絆イベントの物量に対して、寝床の改装優先度が低い→好感度上昇が遅くクリアまでに限られた数しか絆イベントが見られない。もったいない(その気になれば一気に全部見るのは容易だが)。
  • 死亡時のアイテムばら撒きでにアイテムロストすることあったが、その場でほぼ気付けない。自分の場合、金槌がロスト。エリアをくまなく再探索しても見つからなかったのでほぼ確実だと思う。これがパーテーションやキーアイテム関係だったらと思うとゾッとする。スコアで回収できるなどの救済措置が欲しかったところ(海辺での戦闘が一番おっかねえ)。
  • 「拾ったら自動装備」があるんだから、「倉庫から出したら自動装備」も欲しかった。
  • ボス攻撃での死亡など、一部シガバネ獲得のための作業がただ面倒(トロフィー無視すればいいけど)
  • シャチ肉の使い道なさ

 こんなもんだろうか。

 アイテム消失など、状況によっては 致命的になり得るものもあるが、そのほかは目を瞑れる範囲。どっちかと言えば、よくできている絆イベントをほとんどスルーしてしまえるという問題から、寝室の改装条件が厳しい方が気になったな。

 

 

 

添い寝イベント

 あとは、ソイネイベントについても触れておかねばなるまい。

 ソイネ(カタカナ化がほとんどオブラートの役割を果たしていないが)は、攻略を有利にするバフを得ることができる重要な要素。しかも回数を重ねると、キャラ同士の好感度が上昇し、固有イベントを見ることができる。

 しかし、気になるところにも挙げたが、寝床施設の拡充は後回しになりがちで、余程積極的に死んで寝てを繰り返さなければ、イベントを網羅するのは難しい。にも関わらず、かなりのイベント量が用意されていて質もいい。

 好感度を上げ、絆イベントを最後まで見ることで、添い寝イベント(「朝チュン」シーンと言い換えてもいい)を見ることができるのだが、どう見ても中学生みたいなサチカもいるというのに、よくも堂々とこれを仕込んだなと。しかも、CGでは幼年期~老年期のバリエーション違いを網羅していて、気合の入りっぷりがすごい。一体スタッフの何がここまでさせたんだ。最初に添い寝達成したのが、ハルト×ユマだったのだが、婆さんでも迫力満点なユマのCGに「ヒェッ!」と声が出たよ。

 本編での子作りに関する会話も含め、容赦なく、しかし丁寧に踏み込んで描写し、踏み抜いて添い寝イベントを充実させまくっている様には、清々しさと同時に覚悟のようなものを感じたな。

 トロフィー条件取得だけのために、連続でソイネすると、全キャラ飲まず食わずで爛れた毎日を送る無人島生活が始まってしまうのは苦笑するしかないが、充実した作りに驚いてしまう。

 

 

 

続編など微塵も考えてなさそうな、気合の乗った一本

 ダンマスという手本があるとは言え、新規タイトルでここまでしっかりしたものを作り上げ、ゲームシステムに沿った物語をしっかり語り切っているのは見事。基本はシンプルな戦闘だが、随所に起伏をつける敵を登場させてくれたため、最後まで飽きずに遊べた。

 潜っては脱出を繰り返す性質上、チマチマしたゲームプレイが苦手な人にはピンとこないだろうし、ロンパにも似た雰囲気からミステリー要素に期待する人は肩透かしだとは思うが、限られたリソースやパラメータを管理、スリリングなサバイバルを制することに喜びを感じれるなら、歯ごたえたっぷりに迎えてくれる。

 物語からも、ふんだんなギミック、ダンジョンの仕掛けからも、続編などは全く考えない、これ一本で余すところなくやろうという気合を感じさせてくれた。

 アクは強いけど、テンポよく遊べるよう随所に親切心を忍ばせてある。ダンジョンRPGが好きな人、歯ごたえがあるゲーム大歓迎な人へおすすめしたい。

 

 

 

 もうちょい遊んだら、シルバーやるぞ。

 

今日は以上。