ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「デビルメイクライ5」感想

 昨晩、「デビルメイクライ5」をクリアしたので感想を書きます。

 

プレイ状況

 PSproでプレイ。

 難易度デビルハンターでクリア。難易度上げるよりまずはスキル購入とコンボ練習というわけで、2周目もデビルハンターでプレイ中。

 プレイ時間不明。1周とりあえずクリアだけなら、長くて10時間くらいだろうか。

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最高のアクション

 先に、結論から書きます。

 「最高のデビルメイクライ」だった。

 グラフィックは最高峰。アクションは軽快。使用キャラ3人は三者三様に違うベクトルで楽しめる。シリアス~バカの振れ幅が楽しく、ストーリーもノリ重視ではあるが、そのノリがたまらない。

 スラッシュアクションゲームが遊びたいなら、やって損のない内容だと思う。

 

 

グラフィック・モーション・サウンド

 まず、グラフィックが、美術が素晴らしい。

 写実的でありつつ、アンリアル。バイオハザードRE:2も素晴らしかったが、本ゲームも負けていない。魅力的なキャラデザインは写実なモデルとして作りこまれても魅力がある。キャラもみんなかっこいい。ネロは4よりもマッシヴになり、今回の方が断然いい。ダンテは老けたが、実際動いているのを見ると、ノリが健在で安心する。Vは他2キャラにない繊細でビジュアルな見た目で、アクションの特徴に合っている。でも、レディーのあの衣装だけはどうにかなりませんか。

 背景もよく出来ている。ヨーロッパとアメリカを混ぜたような街並み、教会、廃墟、魔界。ロケーション種類が少し少ないのは…割といつものことか。ただ、DmCにあったような地形変化はかなり控え目で、アレが良かった人間としては、その点が少し不満。

 なんにせよ、このグラフィックで激しいアクションをしていてほぼ60fpsというのは、驚異的というほかない。RE:エンジン、すごい。開発チームすごい。

 モーションはキレッキレ。リアルな芝居とリミテッドな動きをうまく混ぜ合わせおり、動かしていて気持ちいい。3人のプレイアブルキャラの違いがモーションでもしっかり表現されている。個人的には、ネロの重く荒いモーションが好み。どのキャラも、ポージングがいちいち決まっている。あえて言えば、通常の走りがゲームのスピード感に比べて遅いと感じるくらいか。

 フェイシャルモーションなども素晴らしい。特に、戦闘中の表情モーションまで細かくよく出来ているのは称賛に値する。敵集団最後を倒した際のスローや、フォトモードはその素晴らしい仕事に対する自信の表れだろうか。

 サウンドも上々。後述するが、サウンドは、デビルメイクライというゲームの楽しさを大きく引き上げている。

 

 

デビルメイクライシリーズの欠点

 一旦、話の矛先を変えて。

 デビルメイクライシリーズにはいくつかの欠点があると思っている。

 まずは、シンプルに難度高めのゲームという点。

 クリア不可能な難易度、とかではないんだが、アクションゲームを余りしない人がライトに楽しむのは難しい内容だろう。

 「スタイリッシュアクション」を標榜し、ランク評価システムによって、自然にスタイリッシュなアクションを求め、練習・工夫したくなるように作られている。しかし、オートモードなどを使わない限り、テキトー操作でかっこいい動きには全くならない。きちんと考えて操作しないと、不様にスティンガーを連発し(俺)、敵を撃ちあげてもコンボを決める前に叩き落としてしまい(俺)、スタイリッシュランクは全く上がらない。これはもう一つの欠点に繋がっていく。

 もう一つの欠点が、アクションゲームが上手いほど、楽なゲームプレイになるという構造。スタイリッシュにアクションするほど、敵がアイテムを落とす。アイテムが溜まるほどよりスタイリッシュに動けるアクションを購入できる。上達すればするほど、楽になる。上達への見返りが明白で、ゲームプレイへの向上心を煽る素晴らしい構造だが、逆に言えば、下手くそはどんどんゲームプレイが辛くなる、ということでもある。今作の場合、攻撃ボタンを連打するだけで簡易コンボが発動するオートモードという救済策自体は用意されているが*1、オートモードと通常のマニュアル操作との"間の救済”に欠けているのだ。

 デビルメイクライの操作は、今もある要素が概ね完成したデビルメイクライ3以来、14年間ほぼ変わっていない。回避一つとっても、複数のボタンを押す必要があるのは、今時とは言い難いと思う。しかし、ちょっと今時ではない操作、かつ、奥深いコンボが可能なゲーム内容にも関わらず、チュートリアルは、ざっくばらん。スタイリッシュなアクションへ誘う工夫が少し甘いと感じる。……特に、エネミーステップな!操作テストのモードでは、「エネミーステップでキャンセルしてみよう!」と案内するくらいの丁寧さがあっても良かったように思う。

 変わらなさは、慣れたプレイヤーには、いきなり爽快なアクションが可能な一方、不慣れなプレイヤーは苦戦させられるだろう。

 

 

デビルメイクライ5特有の欠点

 デビルメイクライシリーズ固有の欠点について書いたので、次は、それを踏まえて、デビルメイクライ5の欠点について。

 今作のストーリーは、前作までのお話が前提になっている。キャラもストーリーも、起こるドラマも、ゴリッゴリにこれまでの因縁が絡んでいる。これが5、最大の欠点だ。

 純粋にアクションゲームとして楽しむだけでも十分に面白いゲームだ。シリーズ特有の欠点でも書いたように、チュートリアル不足はあるが、操作して気持ちよく、習熟すれば応える深さがある。

 しかし、本作で初めてデビルメイクライに飛び込み、物語のドラマに深く入りこむのは難しいんじゃないだろうか。せめて1、3、4のプレイ動画を見てからでないと、本作の様々なフックも、ドラマもピンと来ない可能性はある。

 一応、シリーズをおさらいするムービーが付属しているが、余りに超圧縮され過ぎていて、ほんとにざっくりしたあらすじしかわからない。これで、5に登場する過去作の要素はわかりますよね!というのは無理過ぎると思う。

 

 

そんなんどうでもいいや!!

 とまぁ、欠点なんぞ書いてみたが、ぶっちゃけどうでもいい。

 自分はシリーズをプレイ済だし、他の欠点なんて今更だ。

 つまり、面白いとこだけ面白がれる状態でプレイして、最高に楽しんだ。

 

 デビルメイクライ4はのめりこめなかった。アクションは3の方が楽しく感じてしまったし、新主人公として登場したネロも結局ダンテに持っていかれたようにしか思えなかった。

 しかし、今作は、11年越しに主役交代に納得できる出来だった。

 メインキャラそれぞれに、バランスよく見せ場があり、シリアスとバカの配分も良かった。

 「力だけを求めてはいけない」というテーマなのか?あるいはニコやレディーのことを考えると「復讐」を否定するテーマもあるのか?思わされたところからの、全く別次元に吹っ飛ぶ展開は痛快だった。そりゃネロも呆れるよ。絶対、あいつ反省してない。あいつらは反省してない。バカは地獄でもバカって話だこれ。やばいくらい派手で傍迷惑な話でしかないんだけど、度を越し過ぎてて笑顔になっちゃうよね、こんなの(※万単位で人は死んでそう。R.I.P)。

 バカが、バカ100%に暴れて、辛気臭いことは全て吹っ飛ばす話。ラストのネロの表情も味わい深くてよかったなー。ほんと、あいつらズルいよね。

 

 

アクションが楽しくなるサウンド

 新要素、デビルブレイカーは、自分の好みど真ん中。武器を使い捨てながら戦うって、もうそれだけで最高じゃない??

 任意に腕を選べないのは、欠点は、ままならなさに合わせて立ち回りを変えるという楽しみでもある。ガーベラで立ち回り、バスターで殴り投げて自爆、ガーベラに戻る…というセットがお気に入り。

 ネロのブレイカー特殊動作、Vのトドメ時のアクションなど、特殊演出が入る豪華なモーションバリエーションは幸せな気分にしてくれる。ダンテは3と同等の複雑なコンボを試せるのが楽しい。ケルベロス、最高。ロイヤルガードが使いやすくて、後半ボスは大体カウンターしまくってた。トリックスターも激強。Vはめちゃくちゃ楽しいというわけではないが、毛色の違うアクションが気分転換に丁度良かったな。

 諸々最高に良く出来たアクションをより一層加速させるのが、ランク評価に連動するBGM。スタイリッシュランクを上げるほど、BGMが変化していく。これがめちゃくちゃ盛り上がる。ただでさえ、即時評価を上げていくのが気持ちいいのに、BGMが連動して、こちらのテンションをうなぎのぼりに上げてくれた。特にアンジェロ戦はバトルが楽しい上、曲もかっこよくて最高だったな。

 

 

パズル要素はオミット

 本作は、これまでのシリーズにあったパズル的な要素がほぼない。

 強いて言えば、シークレットミッション探しがあるけれど、パズルというより、デバッグか?という動きをしないと見つからない気がする。どこにあるんだよ。3つくらいしか発見できなかったぞ。もうお前は集合知頼れよ!というメッセージかもしれない。

 パズル要素がないので、アクションだけに集中できる。中途半端にコアプレイを阻害する要素がない=ゲームの純度が上がっており印象がいい。落ち着いてパズルを考えて解く要素…2周目以降邪魔なだけなので、なくて良し!

 

 

2周目も楽しい

 1周目終盤はヒイコラ言いながらのプレイだった。

 まだ購入出来ていないスキルもあったので、更なる修練を兼ねて2周目に突入。せめて、リトライなしでクリアできるようになりたい!!と、プレイしているが、2周目はクリアまでに培ったプレイ経験が実感されて手応えがある。

 さらに、2周目には、ちょっとした新要素が。新しい敵の撃破時は、記念写真が撮影されるのだが、これが意外と楽しい。なるべくいい写真を残したいと思ってしまい、新しい敵が登場したときは、かっこいい撃破写真が残せるよう工夫した戦い方をしてしまう。あくまでおまけでしかないが、こうした2周目でも楽しませる要素が用意されているのは好印象。

 

 

最終作と言われても納得できる出来

 デビルメイクライ1~4に加え、アニメ版(小説も?)も含む物語の流れは、今作で完結したと言っていいだろう。ゲームプレイの内容を見ても、3でも4でもあり、DmCでもある。デビルメイクライ5は、デビルメイクライ全部入りだ。

 まだまだ作ろうと思えば作れるシリーズだろう。遊ばせて欲しいとも思う。が、同時に、「今作が最終作」と言われたら納得してしまえるほど、充実した内容だった。

 オーソドックスなスラッシュアクションにおいては、最高峰のゲームだ。撃って斬って大暴れして、スカッとしたい人は、是非どうぞ。初めての人は話がちょっとわからないとこもあると思うけど、ノリだノリ。魂で感じれば多分、大丈夫!!

 

 

 

今日は以上。

 

 

*1: 課金要素であるレッドオーブ購入は時短要素であり、救済して欲しい人が積極的に選びたい選択肢ではないと思う