ヨコズキゲーム’

ゲームの事しか書いてない らじてんのブログ。

「ファイナルファンタジー7 REMAKE」感想 ※後半にネタバレあり

 前書きなし。

 「FINALFANTASY VII REMAKE」をクリアしたので、今日はその感想。

 

 

プレイ状況

 クリア時点で38時間。ハードはチャプター5までクリア。

 一応、全武器取得や隠しボスくらいはなんとかしとこうと思うので、まだもう少しやる予定…(サブノーティカの合間にくらいの感じで)。

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23年の月日で大変化

 オリジナル発売から経過した23年という月日で、リメイクという幅を超えてゲーム内容は大きく変わっている。変わった点をざっと書く。

  • ゲームが、コマンド式RPGから、アクションゲームにRPG要素を足したものに変化。
  • 当然、グラフィックは大幅に進化。アドベントチルドレンに近しいビジュアルでプレイが可能となっている。
  • 分作となり、今作では、ミッドガル脱出までが描かれる。
  • 追加の物語によってキャラクターの掘り下げが行われている。

 ほとんど別のゲームだが、一方で物語はおおむねオリジナルを踏襲している。

 

 

アクションアドベンチャーへと変わったがRPG要素も活かした作り

 本作は、コマンド式RPGから、アクションRPGへと大きく様変わりしている。リニアな進行は「アンチャーテッド」「トゥームレイダー」などを強く想起させる。オリジナル同様の物語を展開するにあたり、少なくともミッドガル内を描くのであればアクションゲーム(アクションアドベンチャー)の体裁は最適だったように思う。

 また、キングダムハーツ3のシステムを押し進めたバトルは、アクションの手応えがしっかりとあって、キングダムハーツ3と比べても遥かにアクションの感触が良い。攻撃した時のヒット感が強く、キャラ毎の差別化も好感触だ。

 

 かなりアクションゲームに寄った作りだが、RPG要素も活かされており、特に中盤以降は、マテリアの組み合わせや、攻撃手順が重要度を増していく。そもそも、ノーマル時点でも難易度が結構高く、雑に攻撃するだけでは、序盤からあっさり死ねるようになっている。その分「みやぶる」によって、HEAT状態やバーストを積極的に狙ったり、弱点を突くと大きなダメージが出るようになっている調整はやりがいに応えてくれるいい調整だ。

 ただ、アクションゲームとしての良さと、RPGらしさ、両方が贅沢に盛り付けられた結果、時に衝突を起こしている部分は看過しづらい。

 特に、一部の敵のスタン攻撃・拘束攻撃は食らってしまった後の対処方法がほぼない。レバガチャで解除できず、キャラを切り替えて邪魔をするしかない*1。アクションゲームの観点からは強烈にストレスが溜まるし、RPG的には対処が忙し過ぎる。拘束攻撃を使う敵に限って複数かつ、ちょろちょろ動き回るのもあって、今作のバトルで一番ギルティーな印象だ。

 他にも、咄嗟に回避不能な攻撃があったり(マシンガン系)、キングダムハーツ3と同じく、攻撃中の回避・ガード受付時間が短かったりするため、細かいストレスがある。あくまでRPGなのだからと割り切れればいいが、プレイフィールがアクションゲームなのだから、何とかならんのかと思わずにいられない。

 また、レベル上げやマテリアの育成が重要な癖に、任意でのレベル上げが出来ない画面も多すぎる。この内容なら、デビルメイクライのように、チャプターセレクトを最初から解放していればよかったのに。

 とまぁ、不満もあるが「なんちゃってアクションゲーム」みたいなところから、「FF15」「キングダムハーツ3」を経て、ついに「これはほぼアクションゲームでしょ」というレベルまで来たと思うと、感慨深い。次回作ではますますプレイフィールに期待が出来るレベルだった。

 

 

素晴らしいグラフィックと雰囲気を盛り上げるモブボイス

 グラフィックは全体的に素晴らしい出来。FF7をプレイ当時、ゲームをプレイしながら脳内で膨らませていた"以上"の映像を、あるいは「アドベントチルドレン」に近しい映像を、自分で動かせるという感動がある。

 もともとFF7自体、ファンタジーとSFのいいとこ取り・ごった煮だったが、グラフィックが大きく向上した結果、意味不明一歩手前の独特の雰囲気を醸し出している。ミッドガルプレート上ではスチームパンクと現代的な住宅街が混ざり、スラムでは、それらしい貧民街の景観に、西部劇なバーやド直球の日本語が挿入される。極めつけは、ウォールマーケットで「間違った日本」みたいな飲み屋と「建物が違えば文化が違って良い」というデザインルール(おそらく)の相乗効果で見応えのある景観が楽しめた。俺は一体どういう世界観のゲームをやっているのだ?と正気に戻る瞬間もあるが、むしろそのくらいごちゃ混ぜなのがFF7(という解釈)だったのだろう。

 グラフィック全般は美麗だが、全編万遍なく気合が入っているわけではなく、スラムのアパートや、プレートから見下ろすスラムなど、結構荒めに作られている箇所も散見される。おそらく、読み込み速度やフレームレートを優先した結果なのだろう。実際、描画はかなり軽い。同時に「何でも気合を入れすぎて完成が危ぶまれるより余程いい」と変な安心をしてしまった。我ながらどういう境地だ。

 ただ、そうやって、読み込みなどに気を使っていても、路地を通り抜ける箇所が要所要所に設けられており、おそらく、そこでローディングの調整をしていると思われる。この路地抜けは面白くともなんともないため、早くPS5が出て欲しいと思わされた。

 街中に関して言えば、グラフィックだけでなく、モブのボイスも雰囲気を盛り上げてくれる。「歩いている時に聞こえてくる誰のかの会話」もこれだけ大量にあると、生きた環境作りをする手法の一つになり得るのだなと思わされた。任意に話しかける必要がない分、プレイヤー的にも楽だし「世界がそこにある感触」に大きく貢献していたと思う。

 

 

誤魔化しの利かない世界で

 大きく向上したグラフィックにより、キャラクターたちは現実に近いビジュアルとなった。それにより、刺激的なビジュアル体験があり、またそれを操作する快感もある。

 しかし、一方で、誤魔化しが利かなくなり、オリジナル準拠の内容に、若干の無理が生じてしまっている。

 特に、エアリスとバレット関連は別ベクトルで気になった。

 エアリスの独特の喋り方は流石に許容するとしても、クラウドへの言動・行動の距離がいちいち近すぎる。田舎者を惑わすキャバ嬢なのか?と思ってしまうことが時々あった。

 バレットはいいキャラをしているし、常に前向き単細胞なところは好感が持てるが、一方でテロリストとしての振る舞いは流石に浅薄が過ぎる。魔晄炉爆破の被害を克明に描写しているのに、アバランチ側の言動はオリジナルに近いコミカルなノリで、かなり微妙な気持ちにさせられた。バレットへの指摘が思わぬ人からあったことで多少溜飲は下がったが、やはり早くケットシーが出てくれないと折り合いがつくには程遠い。

 引き上げられたディティールが、オリジナルに由来する戯画化された個性と、小さな衝突を何度も起こしている。「なるべくオリジナルままで行こう!」と思い切ったにせよ、もう少し、うまい言い訳を用意してほしかったのが正直な気持ちだ。

 また、上記の問題に付随して、ジャンプ力や、危険と判断される高さがシーン毎にまちまち過ぎるのも気になった。こちらは、ディティールと世界内の物理法則orゲーム上のお約束が衝突している。

 こうした問題は、FF7発売当時のイラストと同等のデフォルメであれば、問題にならなかっただろうが「アドベントチルドレン」や「ディシディア」以降の今、それでは期待に応えられなかっただろう。となれば、今作のような問題は避けようがない。もう少し、違和感を抑えるよう対応したリメイクを期待していたが、それはやはり難しかったのだな、と痛感させられた。

 

 

 

 

余計な贅肉が多い。

 一番気になったのは、「全ロケーションで最大限に遊ばせようとし過ぎ」ということ。

 オリジナルにあったロケーションを今の技術で体験できること自体は嬉しいが、FF7全体はもちろん、本作一本の中でも大した意味を持たないパートですら通過するのに時間がかかることになってしまっている。特に、列車墓場、ウォールマーケットへの道、下水道(コルネオ部下)、宝条研究エリアなどは、これいらんだろというレベル。次の展開へ早く辿り着きたいのに邪魔くさく、追加イベントもさして意味があるとは思えず、変なところにリソースを割くなよ、と思いっぱなしだった。「ロケーションを用意したからには何かしらゲームプレイとして意味のある場所にしたい…」と考えたのかも知れないが、結果的に贅肉にしかなっていない。「水増し」というには労力がかかっているが、しかし、不要に感じてしまうという意味では変わりはない。

 

 

ここから先はネタバレ

 さて、ここからは物語終盤に関することをネタバレありで。

 

 

 

 本作終盤、オリジナルとは全く違う展開が始まり、ラスト、今後はオリジナルと違う展開になると予告して終了する。オリジナル未プレイの人間には意味不明な展開のオンパレードかも知れない。全く不要に感じたところまでオリジナルを膨らませてプレイさせていたのに、突然、明後日の方向へ全力疾走しだしたので、かなり困惑した。いや、今も割と困惑している。「ファイナルファンタジー7 REMAKE」って分作なんだから「REMAKE1」とかにしろよと思ったけど「REMAKE」なのはこの1本だけって意味だったんだな…(多分)。

 オリジナルと同じシナリオへ誘導しようとする存在「フィーラー」を打破することにより、辿るはずの運命(オリジナルのシナリオ)をも打ち破り、まだ見ぬ未来へと歩き始める。「運命(星の滅び=メテオ)に抗う」という、FF7オリジナルのテーマを引き継ぎつつも、より明確にし、新たな物語を語る方向へ進むことになったこと自体は歓迎したい気持ちもあるし、本作以降の展開を全て原作準拠で行うよりは、まだ表現可能な範囲と折り合いがつけやすいように感じる。

 だからと言って、簡単に飲み込めない自分もいる。序盤~中盤にかけてプレイしながら、思いを馳せた先々の展開は描かれない可能性が出てきた。本作では、見たいと思ったものをたくさん見せてもらえたが、この先、見たいと想像したものは見れないかも知れないわけだ。

 それに、エアリスやザックスの死は回避されたかも知れないが、同時にエアリスの死によって描かれた物語はもう一度編まれることはない。エアリスの死の上に成り立った物語を、今の形でもう一度体験することは出来なくなってしまった。

 少なくとも、すでに片翼の天使をBGMにしてセフィロスアドベントチルドレンを彷彿とさせるバトルを終えてしまったので、もう一度同じことをやるとは考えにくい。セフィロスが半裸になって超究武神覇斬を食らうためだけに、同じことやったら笑っちゃうだろうし。

 シンプルに、先行きへの不安もある。キングダムハーツもそうだったが、風呂敷を広げるとろくなことがないのが、スクウェア・エニックスだ(除くFF14)。コンパクトにまとめろ、とまで言わないが、広げた風呂敷を見事綺麗に畳んだのは一体いつのことだったか…。本当に思い出せない。

 いたずらに不安になってもしょうがない。せっかくオリジナルとは違う展開を作り上げるのだから、オリジナルの一歩先を目指した物語を紡いで欲しい。あと、全編を忠実にリメイクした場合より早く完結出来ればいうことなしだ。

 

 

衝突に悶々としたが楽しんだ

 23年前の、しかも今なお大きな影響を残すゲームをリメイクする難しさが、さまざまな衝突として表れている。まさか、シナリオ上でまでオリジナルと衝突するとは思わなかった。自分の中で衝突を繰り返すってまるでクラウドや人類みたいですね。

 最後はめちゃくちゃ不安にさせられてしまったし、衝突部分で悶々とした場面もあったが、良い部分もたくさんあり、楽しませてもらったのは間違いない。アクションの手応えがあり、戦略がうまくハマれば一気に倒すことが出来るバランスが楽しい。オリジナルをプレイした記憶が、マテリアを嵌めるだけのことを感動に変えてしまう。23年の時を経て、クラウドというキャラクターに感情移入出来たのも良かった。これは、櫻井孝宏さんの演技が大きく貢献していると思う。

 次回作は本当にどうなるのか全くわからない。発売日もわからない。しかし、面白いものになる、ということだけは確実であって欲しい。

 

 

 

今日は以上。

*1: 戦闘メンバーが1名の時は、ただ見ているしかできない。これが1ターン分か…?!と思ったが、こんなことで知りたくはなかった